相続税の税務調査とは?

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相続税の税務調査とは?

基礎控除を超える財産を保有する人が亡くなった場合、相続税の申告をする法的な義務があります。

納税義務者が相続税の申告を正しく行っているか、調査する制度があることをご存知でしょうか。相続税の申告を行ったあとに税務調査で指摘され加算税を請求される可能性があります。

相続税の申告をした人の中には、いつ調査されるか不安に感じている人も多いのではないでしょうか。当記事では税務調査の概要や、税務署はどのような基準で調査をしているのか解説していきます。

税務調査とは

税務調査には任意調査と強制捜査の2種類があります。任意調査は税務署から事前に電話などで連絡が入り、調査官による調査が行われます。任意調査では所有していた財産の保管方法などが質問される形で行われます。財産隠しはほとんどの人がばれないだろうと思い、行っていると思いますが、調査官も調査のプロです。細かいところも聞かれて調査を受けるので、ヒアリングの回答などから贈与税の申告漏れや過少申告など適切な申告がされていないことを見つかってしまうことも多いのです。

一方の強制捜査は大きな脱税の疑いがあり、国税局が裁判所の令状をもって調査を行います。脱税の可能性が極めて高い場合や悪質な資産隠しがある場合は強制捜査が行われますが、相続税の税務調査はほとんどのケースが任意調査で行われますので、突然調査が入ることはありません。

税務調査は一般的に納税期限から2年後から3年以内程度に行われ、時期は7月~11月頃までにかけて行われることが多いようです。相続税の時効は申告期限から5年ですので、5年経過以降は基本的に調査されることはありません。ただし、悪質な財産隠しなどが発覚した場合は時効が7年に延びますので、5年を過ぎてから調査され、重加算税を請求される可能性もあります。

任意調査の流れ

任意調査は事前に通告を受けて1日かけて行われます。午前中は被相続人が課税対象となる相続財産を築いた背景や相続人の状況や被相続人との関係等も、面談した際に直接ヒアリングされます。午後は午前中のヒアリングの結果を受けて通帳や自宅内の金庫に多額の現金がおかれていないかなどを調べることもあります。

指摘されるケースが多いのは家の中にある財産の申告漏れや名義預金などです。名義預金とは贈与を行った形にしているものの、銀行の通帳や印鑑を親や祖父母が保管し、実質的に贈与されていない資産です。他にも相続発生直前に被相続人の名義から多額の現金が引き出しされている場合、使い道を確認される可能性があります。相続人の口座に移っている場合は財産の申告漏れとなります。

基本的に当日1日で調査は終了し、調査結果は後日、連絡があります。問題や指摘があり、修正申告が必要な申告漏れなどがあった場合は修正申告と滞納した分の税金を追徴で支払う必要があります。調査結果に不服がある場合は国税不服審判所へ審査請求を行うことができます。

税務署はどのように調査対象を絞っている?

税務署もすべての相続発生に対応することはできませんので、一定の割合で誰を調査するか対象を絞って調べられることになります。どのように調査対象を絞っているのか不思議に思うことも多いのではないでしょうか。

税務署は所得税や固定資産税の納税額など詳細を把握していますので、給料や保有している土地や不動産事業から得た収入や過去に相続した財産の額も把握することができます。また、不動産の購入や売却なと取引も把握することが可能です。そのため、税務調査に実際に入る前にどれくらいの資産を保有しているか事前にある程度、先に確認するなどの準備を行うことができるのです。

亡くなった人の収入が多いにも関わらず相続税の金額が少なく、財産が大幅に減少する理由が何も見当たらなかった場合、家族への贈与や申告漏れが疑われ、調査対象となる可能性があります。このような情報を把握し、申告漏れなどの疑いが強い場合に実際に調査が実施され、財産を細かくチェックされることになるのです。

また、一般的に遺産の総額が多い人を中心に調査される傾向にありますが、いくら以下であれば調査されないという基準もありません。

税務調査対策は税理士に依頼を

税務調査の対策をするためには申告を税理士に依頼することをおすすめします。費用はかかりますが、相続税の申告をする際に税金の計算を税理士に依頼することが重要です。不動産の評価や、相続税の計算、特例の内容や適用条件は非常に複雑です。相続発生後、必ず10ヶ月と短い期間で正しく申告を行う必要がありますので、想像以上に大きな負担がかかることになるでしょう。

相続税の申告は確定申告のように毎年するものではあありませんので、多くの場合、親や配偶者が亡くなった時に財産を承継する時くらいしか経験することはありません。国税庁のホームページに申告の方法などは記載されていますが、知識のない人が自分で申告書の作成や添付書類の作成などの事務手続きを行うと悪意がなくても、計算ミスや評価や小規模宅地の特例や配偶者控除などの特例の間違いなどで誤った申告をしてしまう可能性があります。特に財産の数が多い場合は正しい申告をするために税理士に依頼したほうがよいでしょう。

税理士に依頼する際は相続税の対応に慣れている税理士にサポートを依頼することをおすすめします。知り合いに紹介してもらうことが難しい場合はインターネットなどで相続税を中心に業務を行っており、実績の豊富な税理士法人・税理士事務所に相談してみましょう。相続税の申告を頻繁に行っている税理士が申告書を提出した案件は、専門家が関与したことで誤りがある可能性は低いと判断され税務調査に入られる件数が少ないともいわれていますので税務調査自体を回避することにも有効な手段です。

申告の相談をする際は、事前に金融機関に預けている預金や不動産などの財産をまとめた一覧の表や相続人関係図などの資料を用意しておくと、税理士もアドバイスしやすくなりますのでスムーズに相談することができるでしょう。また、生前に自分の財産について相談したい場合も、現状の財産でシミュレーションをしておくことで生前贈与などの節税や相続開始後の手続きについて相談することが可能です。亡くなる前に準備しておくことで、相続人の負担は軽減することができるでしょう。初回の相談はサービスで無料で応じてくれることが多いので、気軽に相談してみましょう。