相続に関する用語集

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相続に関する用語集

相続や相続税に関連する用語について、
あいうえお順に記載しています。

あ行
か行
さ行
た行
な行
は行
ま行
や行
ら行

あ行

・遺言(いごん・ゆいごん)

一般的には「ゆいごん」と言いますが、法律用語としては「いごん」と言います。
遺言は、生前に自分の死んだ後の財産について死後のための意思表示を残しておくことです。
遺言には、「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」3種類の方法があります。
尚、意思表示を書面で残すものが「遺言書」です。

・遺言執行者(いごんしっこうしゃ)

遺言執行者は、遺言書の内容通りに手続きを行う人のことです。
遺言執行者は、相続財産の管理その他遺言の執行に必要な行為をする権利・義務を有しており、また、相続人は遺言執行者の執行を妨げる事は出来ず、非常に強い権限を有しています。

・遺産分割協議書(いさんぶんかつきょうぎしょ)

遺産分割協議書とは、被相続人の遺産を相続人全員で協議し、決まった結果を記した書類の事です。その後の遺産トラブルを避ける事が出来ます。
また、遺産分割協議書は、預金の解約、不動産登記、相続税の申告など相続手続きに必要な書類となります。

・遺贈(いぞう)

遺贈とは、遺言者が、相続人や相続人以外の人に遺言書によって財産を与える事をいいます。
また、遺贈には、包括遺贈と特定遺贈があります。
包括遺贈は、財産に対して一定割合で遺贈する方法
特定遺贈は、預金や不動産など特定の物を遺贈する方法です。

・遺留分(いりゅうぶん)

遺留分とは、遺言がある場合に相続人に認められた最低限の取り分(保障)の事です。
本来、遺言がある場合には、被相続人の意思を尊重し、遺言通りに財産を分配すべきであるが、遺族の生活保障も考慮しなければならないというのが目的です。
また、遺留分の割合は、法定相続分の1/2となります。
具体的には相続人の状況によって変わりますが以下の5パタ-ンです。

  • 1.相続人が配偶者のみの場合
    遺留分の合計は遺産の1/2
  • 2.相続人が子供のみの場合
    遺留分の合計は遺産の1/2
    子供が2人の場合には、子供1/4、子供1/4
  • 3.相続人が父母のみの場合
    遺留分の合計は父母合計で遺産の1/2
    父・母2人健在の場合には、父1/4、母1/4
  • 4.相続人が配偶者と子供の場合
    遺留分の合計は配偶者と子供の合計で遺産の1/2
    子供が2人の場合には、配偶者1/4、子供1/8、子供1/8
  • 5.相続人が配偶者と父母の場合
    遺留分の合計は配偶者と父母の合計で遺産の1/2
    父・母2人健在の場合には、配偶者1/3、父1/12、母1/12
    尚、兄弟姉妹には遺留分はありません。

・遺留分侵害請求(いりゅうぶんしんがいせいきゅう)

遺留分侵害請求とは、遺言や贈与の内容が不平等で納得出来ない場合に、金銭で補填精算してもらう制度のことです。
以前は、「遺留分減殺請求」でしたが2019年の民法改正により「遺留分侵害請求」に変更されました。
以前は、遺留分の精算が土地などでの現物で可能でしたが改正後は、金銭のみの精算となりました。

・遺留分放棄(いりゅうぶんほうき)

遺留分放棄とは、遺留分を有する相続人等が、被相続人の生存中に、家庭裁判所の許可を得て、遺留分を放棄することをいいます。
尚、似た様なもので「相続放棄」がありますが、これは被相続人の生存中に行うことは出来ません。

延納(えんのう)

相続税は、金銭で一括納付が原則ですが、金銭で一括納付する事が難しい場合には一定の要件で分割払いが出来る制度のことです。
尚、延納払い中は、利子税(利息)が必要となります。
国税庁HP:NO.4211相続税の延納を参照してください。

か行

・改正原戸籍(かいせいはら(げん)こせき)

戸籍法の改正により、その様式が変更されますが、その変更される前の古い戸籍のことを改正原戸籍といいます。

・貸宅地(かしたくち)

貸宅地とは、第三者に貸していて、その第三者が建物を建築している宅地のことをいいます。
尚、無償で貸している場合や駐車場や資材置き場のように建物がない場合には貸宅地には該当しません。相続税を計算する時の評価方法については国税庁HPを参照して下さい。
国税庁HP:4613貸宅地の評価を参照してください。

・貸家建付地(かしやたてつけち)

貸家建付地とは、自分が所有する土地にアパートや借家を建築して他人に貸し付けている場合のその宅地のことをいいます
相続税を計算する時の評価方法については国税庁HPを参照して下さい。
国税庁HP:NO.4614貸家建付地の評価を参照してください。

・家族信託(かぞくしんたく)

家族信託とは、ビジネスを目的としない民事信託の一種で、国からの免許なども必要がなく、家族の資産管理や承継等を目的として、認知症対策や遺言書の代用など幅広く利用出来ます。
尚、ビジネス(営利)を目的とする信託は、商事信託といい、国からの免許が必要で代表的なのは信託銀行です。

・換価分割(かんかぶんかつ)

換価分割とは、遺産分割の方法の1つで、遺産である土地などの不動産を売却し現金化して分割する方法のことをいいます。
換価分割の他には、「現物分割」「代償分割」があります。

・基礎控除(きそこうじょ)

1.相続税
相続税の基礎控除は、遺産から下記の計算式で計算した金額を控除します。
基礎控除額=3,000万円+(600万円×法定相続人の数)
したがって遺産が、基礎控除額以下であれば相続税の申告は不要となります。
(具体例)相続人が妻と子供2人の場合
3,000万円+600万円×2人=4,200万円となります。

2.贈与税
贈与税の計算は、1年間(1/1~12/31)贈与で受け取った財産から基礎控除額として110万円控除することが出来ます。
したがって贈与財産が、基礎控除額以下であれば贈与税の申告は不要となります。
尚、贈与税の基礎控除額は、複数の方から贈与してもらった場合にも受贈者1人につき年間110万円となります。

3.その他
所得税や住民税を計算する時に、所得金額から基礎控除額として所得税は48万円、住民税は43万円を控除することが出来ます。

・寄与分(きよぶん)

寄与分とは、被相続人の財産形成や被相続人の介護など特別の貢献をした相続人等に対して相続分以上の財産を取得させる制度です。

・検認(けんにん)

検認とは、相続人に対し遺言の存在及びその内容を知らせるとともに、遺言書の形状、加除訂正の状態、日付、署名など検認の日現在における遺言書の内容を明確にして、遺言書の偽造・変造を防止するための手続きです。
尚、証拠保全にすぎない為、遺言の有効・無効を判断する手続きではありません。

・限定承認(げんていしょうにん)

限定承認とは、相続の方法で、被相続人の遺産をプラスの財産の範囲内でマイナスの財産を相続する方法です。
遺産には、預金や不動産の様にプラスの財産だけでなく借金などのマイナスの財産も含まれます。
単純に相続するとプラスの財産もマイナスの財産も全て引き継ぐことになり、「相続放棄」をするとプラスの財産もマイナスの財産も全て放棄となります。
「限定承認」は、もしかしたらマイナスの財産の方が多いかもしれないなど財産の内訳が微妙な時に選択する方法となります。
尚、「限定承認」は、自分が相続人であると知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所に手続きをしなければなりません。

・現物分割(げんぶつぶんかつ)

現物分割とは、遺産分割の方法の1つで、土地や建物など1つ1つの財産を相続人ごとに指定して分割する方法のことをいいます。
現物分割の他には、「換価分割」「代償分割」があります。

・公証人(こうしょうにん)

公証人は、公証人法に基づき、法務大臣が任命する国の公務である公証事務を担う公務員です。
公証人の主な職務内容は、「公正証書の作成」「会社等の定款の認証」「契約書等の確定日付の証明」となり、国民の私的な法律紛争を未然に防ぎ、私的法律関係の明確化、安定化を図ることを目的としています。
また、公証人は、全国に約500名おり、公証役場は約300箇所あります。

・公正証書(こうせいしょうしょ)

公証役場で公証人に作成してもらいます。
公証人が法律に基づいて作成するので様式や形式不備等により無効になる事はありませんが、公証人に対する作成費用が発生します。

・戸籍謄本(こせきとうほん)

戸籍謄本とは、戸籍に記載されている人たちの全員の身分事項(出生、婚姻、縁組、死亡等)を証明です。

・戸籍抄本(こせきしょうほん)

戸籍抄本とは、戸籍に記載されている人の内、特定の人だけの身分事項(出生、婚姻、縁組、死亡等)を証明です。

・戸籍の附票(こせきのふひょう)

戸籍の附票とは、今までの住所が記録されている書類です。
自動車の名義変更や不動産登記の時に、住民票では、車検証や登記簿上の住所に住んでいた事が証明できない場合に利用されます。

さ行

・債務控除(さいむこうじょ)

債務控除とは、相続税を計算する時に財産から控除する事ができる被相続人の借金などの債務のことをいいます。
この債務は、被相続人が死亡したときに支払うことが確実である債務に限られますので、連帯保証をしていた場合のその借金は債務控除の対象にはなりません。
また、被相続人の債務ではありませんが、葬式費用は債務控除となります。

・残高証明書(ざんだかしょうめいしょ)

残高証明書とは、相続発生日などの基準日における、預金や有価証券などの口座の残高を証明する書類です。
相続税の申告する場合には添付資料として必要となります。

・実子(じっし)

実子とは、血縁関係のある子供のこと言います。
これと対比されるのが養子ですが、養子は、血縁関係はありませんが法律上は親子関係であり相続などの権利も実子と同等になります。

・失踪宣告(しっそうせんこく)

失踪宣告とは、行方不明者など生死が7年間明らかでないときに、その人を死亡したものとみなす制度をいいます。
尚、失踪宣告を受けた人は死亡とみなされた時点から相続が開始することになります。

・自筆証書遺言(じひつしょうしょゆいごん)

自分で作成し、作成費用もかからない気軽な方法です。
そのため、一般的に多く利用されていますが、自分で作成する為、様式や形式不備等により無効になる可能性があるので注意が必要です。

・使用貸借(しようたいしゃく)

親の土地に息子が家を建てる場合など、地代の授受は通常行いませんが、この様な契約を「使用貸借契約」といいます。
また、相続税や贈与税の計算上、使用貸借されている土地は借地権が発生しないので自用地(更地)で評価します。
尚、使用貸借は、土地など不動産に限定されません。

・準確定申告(じゅんかくていしんこく)

所得税は、毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得に対して確定申告する必要があります。
しかし、年の中途で死亡した場合には、1月1日から死亡した日までの所得に対して相続人が確定申告する必要があります。
これを準確定申告といいますが、この申告の期限は、相続の開始があったこと知った日から4ヶ月以内となります。

・受遺者(じゅいしゃ)

受遺者とは、遺言によって財産を貰う人の事をいいます。
逆に遺言により財産をあげる人を遺贈者といいます。

・受贈者(じゅぞうしゃ)

受贈者とは、贈与によって財産を貰う人の事をいいます。
逆に贈与により財産をあげる人を贈与者といいます。

・小規模宅地等の特例(しょうきぼたくちとうのとくれい)

小規模宅地等の特例とは、相続税の計算上、相続又は遺贈によって取得した宅地等のうち、被相続人が住んでいた土地や事業をしていた土地等について、一定の要件を満たす場合に最大80%まで評価額を減額してくれるという特例です。
国税庁HP:No.4124相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)

・除籍(じょせき)

除籍とは、戸籍に記載された人が結婚や死亡によってその戸籍から外れる事をいいます。

・障害者控除(しょうがいしゃこうじょ)

1.相続税

相続人が、障害者である場合に、85歳に達するまでの年数1年につき10万円(特別障害者のときは20万円)を相続税から控除することが出来る制度です。
国税庁HP:No.4167障害者の税額控除

 2.所得税・住民税

納税者や配偶者や扶養親族が障害者に該当する場合には、一定の金額を控除する事が出来る制度です。

・推定相続人(すいていそうぞくにん)

推定相続人は、もしも今、相続が発生した場合に相続人になる予定の人の事をいいます。あくまでも予定、予測であり法律用語としては「推定」を使います。

・成年後見人(せいねんこうけんにん)

成年後見人とは、認知症や知的・精神障害者等の理由で判断能力が不十分な方の代わりに財産管理や契約行為などを行う人のことをいいます。

・相続時精算課税制度(そうぞくじせいさんかぜいせいど)

財産をもらった人は、原則、贈与税の納税義務が発生します。
この時、納税者の選択で「暦年贈与課税」か「相続時精算課税」を選択する事になります。
相続時精算課税制度とは、原則として60歳以上の父母又は祖父母から、20歳以上の子または孫に対し、財産を贈与した場合に、一定の書類を添付し確定申告することにより選択する事が出来る制度です。
この場合に、贈与税は、2,500万円の特別控除があるので、同一の父母または祖父母からの贈与については限度額に達するまで何回でも何年でも控除することが出来ます。
贈与額が2,500万円を超えた場合には、超えた額に対して一律20%の贈与税が課税されます。
その後、贈与者が死亡した時に、この制度で贈与した財産を相続財産に加算して相続税を計算する事になります。
尚、留意点としては、この制度を選択した場合には、暦年贈与(基礎控除110万円)は、その後利用する事が出来なくなります。

・相続放棄(そうぞくほうき)

相続放棄は、被相続人の遺産について相続する権利を放棄することをいいます。
遺産には、預金や不動産の様にプラスの財産だけでなく借金などのマイナスの財産も含まれます。
一般的には、明らかにマイナスの財産の方が多い場合に「相続放棄」を選択する事になると思いますが、「相続放棄」は、自分が相続人であると知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所で手続きしなければなりません。

・相続人(そうぞくにん)

相続人とは、被相続人の遺産を相続する人のことをいいます。

・税務調査(ぜいむちょうさ)

税務調査とは、納税者が申告した内容が正しいのか税務署等が調査することです。
税務調査の割合ですが、相続税は10%(10人に1人)、贈与税は1%(100人に1人)となっています。

・相次相続控除(そうじそうぞくこうじょ)

相次相続控除とは、相続発生後10年以内に次の相続が発生した場合に、前回の相続で課税された相続財産については、今回の相続税の計算上、2重払いになるので一定金額を控除出来るという制度です。
国税庁HP:No.4168相次相続控除

・相続税の申告期限(そうぞくぜいのしんこくきげん)

相続税の申告期限は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10ヶ月以内です。
例えば2月10日に死亡した場合には12月10日が申告期限となります。
また、相続税の税金の納付も原則、申告期限までとなります。
国税庁HP:No.4205相続税の申告と納税

た行

・代襲相続(だいしゅうそうぞく)

代襲相続とは、被相続人より先に相続人となるべき者が死亡している場合に、その相続人の子供や孫が相続人になる事をいいます。
尚、相続人の死亡以外でも、相続人が「相続欠格」や「相続廃除」の理由で相続権を失った場合にも、その相続人の子供や孫は代襲相続人となります。

・代償分割(だいしょうぶんかつ)

代償分割とは、遺産分割の方法の1つで、相続人の1人はまたは数人が遺産である土地などの現物を取得し、その現物を取得した相続人が他の相続人に対し代償金(債務を負担する)を支払って分割する方法のことをいいます。
複数の銀行預金がある場合に、相続人の1人が全て相続し、代償金として他の相続人に支払う方法が実務上よく利用されます。
代償分割の他には、「現物分割」「換価分割」があります。

・直系尊属(ちょっけいそんぞく)

直系尊属とは、父母や祖父母など血のつながりのある自分より上の世代のことです。

・直系卑属(ちょっけいひぞく)

直系卑属とは、子供や孫など血のつながりのある自分より下の世代の事です。

・特別代理人(とくべつだいりにん)

相続発生後に遺産分割を行う時に相続人に未成年者が居る場合には、通常、親権者である親が代理人になります。
しかし、その親も相続人である場合には利害が対立(利益相反)する為、代理人になる事が出来ません。
この様な場合に、誰かに代理人になってもらわなければ遺産分割がまとまらないので、家庭裁判所に代理人選任の申し立てを行います。
この申し立てによって、特別に選任された代理人の事を特別代理人といいます。
特別代理人になるには、弁護士や司法書士など特に資格は必要ありませんので、叔父や叔母などでも可能です。
尚、相続税の申告期限は10ヶ月以内なので、早目に選任の手続きを行わないと、特別代理人が選任されず、遺産分割が間に合わないかもしれないので注意して下さい。

・転籍(てんせき)

転籍とは、戸籍上の本籍地を変更する事をいいます。

・登記事項証明書(とうきじこうしょうめいしょ)

登記事項証明書とは、コンピュ-タ化された登記簿に記録されている事項の全部又は一部を記載したもので、不動産の権利関係や会社の商号・本店・役員構成などを証明する書面のことをいいます。全国どこの法務局でも取得することが出来ます。

な行

・名寄帳(なよせちょう)

名寄帳とは、市区町村が作成している個人が所有している不動産の一覧表のことをいいます。
尚、名寄帳には、固定資産税が非課税の不動産も記載されています。

・相続税の2割加算(そうぞくぜいのにわりかさん)

相続や遺贈によって財産を取得した者が、その被相続人の一親等の血族(注)及び配偶者のいずれでもない場合には、その者の相続税額にその相続税額の20%を加算します。
(注)一親等の血族である子が被相続人の死亡以前に死亡し相続権を失ったため、その子に代わって相続人となった孫等を含みます。
国税庁HP:No.4205相続税の2割加算

・認知(にんち)

認知とは、婚姻関係にない男女の間に生まれた子供について父親が自分の子供であると認め、法律上の親子関係を発生させることをいいます。

は行

・配偶者控除(はいぐうしゃこうじょ)

1.相続税の配偶者控除
相続税の配偶者控除は、配偶者が相続する財産が1億6,000万円までなら相続税がかからないという制度です。また、相続する財産が1億6,000万円を超えても、配偶者の法定相続分までならば相続税が課税されません。
国税庁HP:No.4158 配偶者の税額の軽減

2.贈与税の配偶者控除
贈与税の配偶者控除は、婚姻期間が20年以上である夫婦間で、居住用不動産又は居住用不動産を取得するための金銭の贈与が行われた場合に2,000万円まで控除出来る制度です。
基礎控除額が110万円あるので合計2,110万円までなら贈与税がかかりません。
国税庁HP:No.4452夫婦の間で居住用の不動産を贈与したときの配偶者控除

3.所得税・住民税の配偶者控除
所得税や住民税を計算する時に、所得要件など一定の場合には、所得金額から一定金額を控除することが出来ます。

・非課税財産(ひかぜいざいさん)

非課税財産とは、相続税のかからない財産で主なものは次のとおりです。

・墓地、墓石、仏壇、仏具など
・死亡保険金や死亡退職金のうち500万円に法定相続人の数乗じた金額

・被相続人(ひそうぞくにん)

被相続人とは、亡くなった故人の事です。

・非嫡出子(ひちゃくしゅつし)

非嫡出子とは、法律上の婚姻関係にない男女の間に生まれた子供のことをいいます。

・秘密証書遺言(ひみつしょうしょゆいごん)

秘密証書遺言は、遺言の内容を誰にも知られたくない場合に、本人が遺言を作成し、公証役場で所定の手続きを行い、本人が保管しておく遺言方法です。

・不在者財産管理人(ふざいしゃざいさんかんりにん)

不在者財産管理人とは、行方不明者の財産を管理する人のことです。
相続人の中に行方不明者が居ると遺産分割を行う事が出来ません。
この様な場合に、相続人と利害関係のない人を不在者管理人として代理人を家庭裁判所で選任してもらい遺産分割を行う事になります。
尚、相続税の申告期限は10ヶ月以内なので、早目に選任の手続き行わないと不在者管理人が選任されず遺産分割が間に合わないかもしれないので注意して下さい。

・物納(ぶつのう)

相続税は、金銭で一括納付が原則ですが、金銭で一括納付が難しい場合には延納による分割払いをします。それでも難しい場合で、一定の要件を満たしている場合には相続財産で納付する事が出来ます。
この相続財産で納付する事を物納といいます。
国税庁HP:No.4214相続税の物納

・法定相続人(ほうていそうぞくにん)

法定相続人とは、民法で定められた相続人のことを言います。
まず、配偶者は必ず法定相続人になります。
次に、配偶者以外の法定相続人は、優先順位が次の様に決まっています。

1.第1順位は子供
2.第2順位は父母(直系尊属)
3.第3順位は兄弟姉妹

第1順位の子供が居なければ第2順位の父母となり、第2順位の父母が居なければ、第3順位の兄弟姉妹となるのです。

・本籍(ほんせき)

本籍は、戸籍のある場所のことをいい、日本国内の地番がある場所ならどこでも置くことが出来ます。

ま行

・未成年者控除(みせいねんしゃこうじょ)

相続人が、未成年者である場合に、20歳に達するまでの年数1年につき10万円)を相続税から控除することが出来る制度です。
国税庁HP:No.4164 未成年者の税額控除

・みなし相続財産(みなしそうぞくざいさん)

みなし相続財産とは、本来(民法上)は被相続人の固有の財産ではないが、実質的には相続又は遺贈により財産を取得したことと同様の経済効果があると認められるものについて、相続税法で課税の公平を図る為に、その受けた利益などを相続又は遺贈により取得したものとみなして、相続税の課税財産としています。

(主なみなし相続財産)
・生命保険金
・死亡退職金
・生命保険に関する権利
・定期金に関する権利
・信託に関する権利

・名義預金(めいぎよきん)

名義預金とは、預金口座の名義人と実際の預金者が異なる預金の事です。
例えば、親が、名義を子供にしているが実際の保管や管理を行っているのは親である様な預金です。
また、お金を移動させているのだから贈与だと主張する方も居ますが、贈与を認めてもらう場合には、下記の様な状況が必要です。

①大前提として、財産をあげる人と貰う人の双方が認識している事
②通帳や印鑑などの管理を口座名義人が行う
➂贈与契約書の作成・贈与税の申告、納税をする

や行

・養子縁組(ようしえんぐみ)

血縁関係のない者との間で法律上の親子関係を成立させる手続き
養子縁組には、「普通養子縁組」と「特別養子縁組」の2種類がありますが、相続税対策で一般的に利用されるのは「普通養子縁組」です。
「普通養子縁組」は、養親が20歳以上で、養親の方が養子より年上等の要件を満たしていれば本籍地への戸籍の届け出により成立します。
尚、養子縁組後も、実親との縁は切れません。
「特別養子縁組」は、実親とは虐待など何らかの事情で一緒に暮らせないような場合に行なう養子縁組で実親との親子関係は消滅します。

ら行

・累進課税(るいしんかぜい)

累進課税とは、課税金額が多くなるほど税率が高くなる課税方式のことです。
累進税率が採用されている税目は、「所得税」「相続税」「贈与税」です。
お金持ちには厳しい税制の仕組みです。

・暦年贈与(れきねんぞうよ)

財産をもらった人は、原則、贈与税の納税義務が発生します。
この時、納税者の選択で「暦年贈与課税」か「相続時精算課税」を選択する事になります。
暦年贈与の贈与税の計算は、1年間(1/1~12/31)贈与で受け取った財産から基礎控除額として110万円控除することが出来ます。
したがって贈与財産が、基礎控除額以下であれば贈与税の申告は不要となります。
尚、基礎控除額は、複数の方から贈与してもらった場合にも受贈者1人につき年間110万円となります。
国税庁HP:No.4408贈与税の計算と税率(暦年課税)

・連年贈与(れんねんぞうよ)

連年贈与とは、字の如く毎年贈与を行う事です。
連年贈与が、定期贈与と判断された場合には、定期金として贈与税が課税されるので、毎年の贈与する金額や時期を変えるなどの工夫が必要です。

・路線価(ろせんか)

路線価とは、相続税や贈与税の土地の評価をする為の1㎡当たりの土地の価格です。
毎年、7月1日に国税庁が決定し発表します。