遺言執行者とは?遺言執行者の役割をわかりやすく解説!

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遺言執行者とは?遺言執行者の役割をわかりやすく解説!

資産承継をスムーズに行うための終活をすることが一般的となり、事前の対策として遺言を作成する人が増えています。遺言を作成するうえで、財産の配分とあわせて重要となるのが、遺言の執行者の選定です。

遺言の執行者とはどのような役割があるのでしょうか。当記事では遺言執行者について以下に解説していきます。

遺言執行者とは

遺言執行者とは遺言の内容を実現するために、金融機関の名義変更や不動産の登記などの手続きを行う人のことです。遺言執行者は遺言で指定することが可能です。事前に指定した遺言執行者が遺言者が亡くなる前に死亡している場合など、遺言者が亡くなった後に執行ができない場合は、家庭裁判所に申立を行って、選任してもらうことも可能です。

遺言執行者は自筆証書遺言の場合でも、公正証書遺言の場合でも遺言書に記載して執行者を指定することが可能です。また、執行者をしていなかったとしても、遺言自体は有効となります。

遺言執行者は誰にするのが適任?

遺言執行者は利害関係者となる相続人だけでなく、弁護士や司法書士、税理士などの第三者に依頼することもできますし、業務として執行を行っている信託銀行などの法人を指定することも可能です。未成年者と破産者でなければ、専門的な知識が無くても執行者にはなれる制度になっています。また、遺言作成後に変更することも可能です。

相続人を指定する場合、費用は特にかかりませんので、相続人の中で特定の相続人が代表として遺産の調査や分割等の執行の任務に対応可能なケースでは相続人を指定しても良いでしょう。

しかし、相続人が遠方の場合や仕事で忙しい可能性が高い場合は相続人を執行者に指定することはおすすめできません。執行者は被相続人の相続財産の換金や預貯金の解約・名義変更を行いますので、強い権限がありますが、執行者に就任すると同時に相続人に遺言の内容を通知したり、進捗状況を相続人全員に報告する義務や遺言者の意思通りに遺産分割を滞りなく各相続人に交付するなど、執行者の立場として職務を遂行し、手続きを進める責任が生じます。

相続人を確定するために戸籍謄本の収集や口座のある金融機関を回って財産を確認して一覧にし、目録などの資料を作成することや、法務局の手続きをすることは知識や経験がない人にとって多くのタスクを管理することは簡単なことではありません。

遺言書の内容によっても執行者の負担は大きく異なります。遺留分を侵害するような遺言や財産の内容が複雑な場合は、負担が大きくなります。そのため、家族に任せることで、専門家に払う手数料を節約できるというメリットはありますが、家族に任せるには負担が大きく難しい場合や候補者の選定が難しい場合は専門家に任せたほうが安心です。

相続に関するお悩みは税理士に相談を

相続税や遺言の作成など、相続関係のお悩みについては税理士に相談することをおすすめします。税理士に相談することで、相続・遺贈に関する税金や手続きについてアドバイスを受けることが可能です。遺言の執行や相続税の申告書類の作成を税理士に依頼することで、費用はかかりますが、特例の活用などアドバイスを受けることで相続税を節約することができる場合もあります。

特に相続税の申告は相続発生から10ヶ月以内に税務署に申告書を提出する必要がありますので、早めに相談し、サポートを依頼することを検討した方がよいでしょう。まずは電話などで気軽に相談してみるとよいでしょう。