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他人に財産を相続する際の注意点は?

2026年09月13日

相続が発生すると、基本的に財産は亡くなった人の法定相続人が法定相続割合を基準に話し合いのうえ配分を決めて受け取ることになります。しかし、遺言を作成することで、民法で定められた法定相続分とは異なる配分や法定相続人以外の人に遺贈をすることも可能です。

法定相続人以外の人に遺産を遺す場合、どのような点に注意をすればよいのでしょうか。当記事では、他人に財産を遺す際の注意点について解説します。

法定相続人以外の人に遺すケース

どのような状態の時に法定相続人以外の人に遺すことが多いのでしょうか。具体的に見ていきましょう。

法定相続人がいない、または疎遠なケース

親族がおらず、法定相続人がいないケースも考えられます。このようなケースでは遺言を作成し、お世話になった友人や知人に遺すケースが多いでしょう。

他にも相続人が甥・姪の場合などはほとんど交流がなく、疎遠なケースでもお世話になった人を優先して財産を遺すケースも考えられます。

寄付するケース

財産を遺贈する際に、個人だけでなく法人に遺贈することも可能です。特定の団体に寄附をすることで社会貢献をしたいと考える人もいるでしょう。遺言で財産を遺す際は受遺者が財産を取得することを拒否することもありえます。特に法人の場合、不動産を受け取ることができないケースもありますので、事前に確認をしておくようにしましょう。

法定相続人以外の人に財産を遺す方法

法定相続人以外の人に財産を遺す方法は大きく分けて二つあります。

一つは生前に贈与をすることです。生前贈与の場合は年間110万円まで非課税で渡すことが可能です。ただし、渡す金額が大きくなると贈与税がかかり、相続税よりも税率が高くなってしまいます。

もう一つの方法が遺言を作成する方法です。遺言を作成することで、その人が亡くなったタイミングで財産を渡すことになり、相続税の対象となります。

遺言書で遺す場合も大きく分けて二つの方法があります。

一つは特定遺贈という方法で、特定遺贈の場合は、自宅や預貯金のうち1,000万円など誰にどの財産を遺すかを具体的に指定して遺す方法です。この方法は法定相続人がいる場合で、お世話になった人にも遺したいというケースでよく使われています。

二つ目は包括遺贈という方法です。包括遺贈の場合は、特定の人に死亡した時点で保有する財産をすべての財産を遺すという場合や、2人で2分の1ずつ遺すという書き方になります。

包括遺贈の場合は財産を指定せず、2人以上に2分の1ずつ遺す場合はどの財産を取得するかは当人同士で話し合いをすることになります。包括遺贈は相続人がいないケースなどで用いられることが多い方法です。

また、包括遺贈の場合、包括遺贈で指定された人は相続人と同じ権利・義務を負うことになります。

そのため、債務も引き継ぐことになる一方で、不動産取得税は包括遺贈の場合は掛からないなどメリットもあります。

相続人以外の人に財産を遺す際に注意すべきこと

相続人以外の人に財産を遺す際に気を付けるべき点を具体的に説明します。

遺言は公正証書遺言がおすすめ

遺言は公正証書遺言と自筆証書遺言の2種類があります。公正証書遺言とは公証役場で公証人立ち合いのもと作成する遺言で費用はかかりますが、作成時点で有効な遺言となります。

一方、自筆証書遺言は自宅で自身が書くことで気軽に作成することができますが、相続発生後に家庭裁判所で検認を行う必要があり、形式不備で記載した内容が無効となる可能性もあります。

法定相続人以外の第三者に財産を遺す場合、記載方法に不備があった場合その人に渡すことはできません。そのため、財産を受け取る人の負担を軽減することができ、確実に有効となる公正証書遺言を作成することをおすすめします。

トラブルにならないかを事前に確認する

法定相続人がいる場合、法定相続人以外の人が財産を受け取ることを不満に思う相続人が現れる可能性があります。そのため、相続人以外の人に遺す内容は遺産分割でトラブルになりやすく、注意が必要です。

遺言を作成し、財産を遺そうとしたにもかかわらず、家族や親戚とトラブルになってかえって、関係が悪化し、迷惑がかかる状況になる可能性もあります。

また、配偶者や子、親は遺留分があり、遺留分を侵害するような遺言を作成しても、遺留分を請求されると無効になり遺言の内容を実現できません。

トラブルにならずに財産を承継することができるか、作成する前に内容をよく確認して遺すようにしましょう。

相続税を事前に確認する

被相続人の財産の総額が基礎控除を超える場合、財産を取得した者が相続税を支払う必要があります。基礎控除は3,000万円+法定相続人の数×600万円です。生命保険の保険金には非課税の枠があり、法定相続人の人数×500万円までは差し引くことができます。基礎控除以下の場合は相続税の心配はありません。

また、相続税法では配偶者、子、父母、代襲相続した孫以外の人が財産を取得した場合、通常の税金に2割加算するという制度があります。そのため、相続人以外の人が財産を受け取ると負担が大きくなります。

相続人以外の人に財産を取得する際は、預貯金、有価証券、土地・建物、金など課税対象となる保有資産の評価額を一覧の表にしてどれくらいの相続税がかかりそうか、事前に概算の額を確認しておくようにしましょう。

相続税は、法定相続割合通りに分けたものとして、相続税の概算を計算し、取得割合に応じて按分するという流れで行いますが、相続税の算出を正確にするためには配偶者控除や小規模宅地の特例などメリットのある各種、控除についても理解しておく必要があります。

特に不動産を取得させる場合は、納税するための現金が足らなくなる可能性がありますので、それぞれが支払う税額をよく確認しておく必要があります。

手続きをする人を決めておく

法定相続人以外の人が財産を受け取る場合、亡くなった人の取引金融機関の情報などわからないことが多く、時間がかかるケースが多いです。そのため、相続が発生した際に誰が手続きをするか決めておいた方がよいでしょう。

遺言では執行者と言われる手続きをする人を事前に決めることが可能です。手続きをする際に代表となる執行者を指定することで手続きをスムーズに進めることができます。

遺言執行者には相続人や受遺者だけでなく司法書士など専門家に依頼することも可能です。専門家に依頼することで、一定の費用はかかりますが、手続きに慣れているプロが受けてくれることで、金融機関の手続きなども含めて進めることができるため、スムーズに手続きを進めることが可能となります。

相続税のお悩みは専門家に相談を

相続税の計算は非常に複雑で、特例なども適用し、正確に課税の対象となる財産を評価し、期限内に計算をすることは簡単ではありません。相続税の申告は身内が亡くなって忙しい中で、相続開始の翌日から10ヶ月と短い期間で申告と納税を完了する必要があります。申告が漏れると税務調査などで、指摘される可能性もあります。

相続税に関するお悩みは税務の専門家である税理士に相談することをおすすめします。普段から相続に関する業務を行っている税理士法人などに相談するとよいでしょう。

特に相続人以外の人に財産を遺す場合、手続きが複雑になるケースやトラブルになることも多いため、事前の対策が重要です。

広島相続税相談テラスでは経験豊富な税理士が多数在籍しており、皆様のお悩みを解決しております。初回のご相談は無料で対応しておりますので、電話やメールなどでぜひお気軽にご連絡ください。

筆者情報

氏名:山根 謙二 (やまね けんじ)

資格:税理士(税理士登録番号92527号)
   行政書士(行政書士登録番号18342346号)
   相続手続カウンセラ-

専門分野:相続税、事業承継

出身:広島県廿日市市

趣味:ゴルフ、旅行(海の綺麗な所)

お客様に一言:相続の事なら何でもご相談下さい