相続解決実例一覧

東京在住ですが何処の税理士に頼めばいいのか分からない?

2020年10月20日

依頼者・関係者

 相談者は、東京都在住の50代男性Aさん

 母が亡くなり、相続人はAさんと弟の2人

 尚、Aさんの実家は広島で弟は神戸在住

相続財産の内訳

 金融資産3,000万円

 不動産(自宅)2,000万円

 不動産(アパ-ト)5,000万円

  合計1億円

相談状況・内容

 Aさんは、実家が広島で、現在仕事の関係上、東京に在住しています。

 この度、お母様が亡くなられ相続税の申告をどの様に進めればいいのか悩まれていました。

又、税理士に頼むのなら東京の税理士と広島の税理士のどこの税理士のサポートを受ければいいのかも悩まれていました。

 丁度、広島に戻られた時にご相談にいらっしゃいました。

ご提案・解決方法

 相続税の申告書は、亡くなられた方の住所地の税務署(注1)に提出する制度になっている事を説明しました。

 次に、申告については、全国何処の税理士でも依頼する事が出来る事も説明しました。

 では実際に、東京の税理士と広島の税理士のどちらに依頼するのがいいのかメリットデメリット説明しました。

(東京の税理士に頼んだ場合)

メリットは、Aさんが東京在住なので対面での打合せ等が便利である事。

デメリットは、

・東京の税理士だと土地勘が無い為、課税対象の不動産を評価する時に、同じ不動産でも高額の評価になる可能性がある事

・東京の税理士だと対象の不動産の評価をする時に、現地調査の際の旅費等が追加請求されることで報酬が加算され、料金が割高になる可能性がある事

 Aさんは、1,2ヶ月に1回は実家に戻られるという事だったので、対面での打合せは広島でも出来るので依頼するのであれば広島の税理士と契約する方がいいのではないかと提案しました。

 税理士は税の専門家ですので、遠地であっても対応することは可能です。しかし、財産の評価を行い、一覧を作成する作業や税務調査への対応も、実際に納める税務署の近くの税理士の方が対応しやすくスムーズに申告手続きを進めることができます。特に複雑な不動産の場合、税務署と丁寧に対話することで税額を引き下げることができる場合もあります。

結果

 結果的には、報酬や実際の納税額を抑えること重視したいという理由で、最後には弊所で申告のお手伝いをさせて頂くことになりました。

 東京の税理士と比較して対面で打ち合わせをすることが難しいことに不安を感じられていましたが、書類のやり取りなどを郵送やメ-ルで随時、必要な情報提供を行い、書類作成を進め、広島に戻られるタイミングに併せて打合せ等を行いスム-ズに税金の算出を行い、申告書を作成する事が出来ました。

 最終的には、弟さんにも同席して頂き、遺産分割の内容や申告内容の説明を行い納得していただき、名義変更も無事に完了しました。

 Aさんも東京と広島の遠方であるというストレスは全く感じなかったと仰っておられましたので安心してご依頼いただけたのではないかと思います。

 基礎控除を超える財産を保有する場合、必ず相続税の申告が必要になります。特例などの利用によって基礎控除以下になる場合も0円で申告が必要ですので注意点として覚えておきましょう。

相続税は財産の評価や小規模宅地の特例など、各種特例の利用、配偶者控除など、複雑な計算が必要なケースも多いので、面談して打ち合わせも必要な場合も多いですが、納税地の土地勘や税務署へのアクセスも重要です。特に不動産がある場合は、現地で遺産の調査ができる税理士に依頼するほうがよいでしょう。不動産の登記も地元の司法書士などと連携して行う事が可能です。

相続税の申告期限は10ヶ月と短く仕組みも複雑なため、特例なども漏れなく適用するためにポイントを抑えて手続きを行っていくことは簡単なことではありません。また、万が一財産の記載漏れがあったり、申告書の書き方を間違ったりすると、加算税を請求され、ペナルティを受けるリスクもあります。

メリットとデメリットを勘案して、何処の税理士に依頼するか検討するようにしましょう。また、税理士の中でも得意分野があり、法人税や所得税に知識が偏っている場合がありますので、サイトなどで税理士探しをする場合は相続税・贈与税関連の申告の実績と経験が数多くある税理士を選び、ノウハウを持つ人に担当してもらうことも非常に重要です。普段行っている業務についてはホームページで必ずチェックしておきましょう。

実際に申告業務を依頼すると費用がかかりますが、初回の相談は無料で応じてくれる場合もあります。初回の相談の際には、相続人関係図や財産の金額や評価額が判断できる資料を事前に準備しておくと、スムーズに手続きをすることができます。

生前に相談しておくとスムーズに手続きできる

当記事で紹介したように被相続人と相続人が離れて暮らしているケースでは、所有する財産の額を調べて把握するだけでも、相続人が負担がかかります。自宅と実家を何度も往復することになれば、時間と費用がいくらあっても足りません。特に不動産など財産の件数が多い場合は財産に関する情報を得たり、通帳など、何を持っているか探すだけでも、想像以上に大きな負担になります。

相続人の負担を軽減するために、被相続人の近くを拠点にしている、信頼できる税理士や税理士法人に相談をしておくとよいでしょう。生前に相続税の概算を把握し、対策をすることで的を得た対策ができます。

また、年間110万円まで非課税でできる生前贈与や控除の活用方法なども解説してもらうことが可能です。二次相続も検討すると、取得する財産の割合で相続税の総額が大きく異なりますので、二次相続のシミュレーションも見てから配分を検討することも可能です。生前に相談をしている場合、相続発生までに税制改正が行われる場合もありますが、税務のプロである税理士は税制改正もきちんと考慮して対策を考えてくれます。

多数の相続人がいる場合、法定相続割合を基本に分けることになりますが、事前に遺言を作成しておけば、協議を経ずに少ない負担で希望通り財産を配分することができます。遺言には財産をまとめた一覧の表を添付しておくと良いでしょう。

遺留分を侵害しない範囲で遺言を作成しておくことで、遺された家族の争いを避けることができます。相続人間で配分でトラブルになるケースでは、弁護士に依頼して裁判になるケースもあります。

事前に検討することで、相続発生後に税理士に依頼するよりも選択肢も数が多くなります。準備を怠ったことで、結果的に高い相続税がかかることになるのです。相続発生後は対策できることも多くありませんが、生前の相談であれば、適切な対策を講じることになりますので、税理士も親身になって相談に応じてくれるでしょう。

自分で申告をすることが難しい場合や生前贈与や遺言書の作成など、生前の相続対策を検討したい場合は税理士に気軽に相談することをおすすめします。

参考法令他

(注1)相続税の納税地(相続税法第62条) 国税庁HP:NO.4205

相続税の納税地は亡くなった人(被相続人)の住所です。

相続人の住所と勘違いされている方も多いので注意して下さい。

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相続事例の執筆担当者

氏名:税理士:藤田 正則(ふじた まさのり)

資格:税理士(税理士登録番号109481号)
   AFP(日本FP協会)

専門分野:相続税、資産税、地主の節税対策

出身:広島県広島市

趣味:海外旅行

お客様に一言:税金の計算や支払いに不安のある方は気軽にご相談ください