相続が発生し、相続人が財産を受け取ると相続税がかかります。相続税の課税対象となる財産は預貯金や株式などの金融資産や土地・建物などの不動産が代表的な例ですが、金地金など歴史的に価値がある現物資産も相続税の課税対象となります。
現物資産は様々な種類がありますが、評価が難しいケースや申告漏れにもつながり、最終的に重い税金を課されるケースもあるため注意が必要です。記事では金など現物資産を相続する際の注意点等について解説します。
相続税の計算について
まずは相続税を計算する際の流れについて解説します。相続税の計算をする際はまず、相続財産の全体像を把握する必要があります。被相続人が生前に保有していた課税対象となる財産を一覧にするとよいでしょう。
被相続人が相続発生時に保有していた財産はあらゆるものが課税対象の財産となります。預貯金や有価証券などの金融資産、生命保険、不動産だけでなく純金積立をしている金や美術品、骨董品などの動産も相続税の対象となりますので注意しましょう。
相続税には基礎控除があり、基礎控除を超えない場合は相続税がかかりません。基礎控除は3,000万円+法定相続人×600万円で算出します。
財産の合計が基礎控除以下の場合は、相続税の申告は必要ありません。基礎控除を超える場合は財産の調書を作成し、相続税の申告する義務があります。実際の税額は法定相続割合どおりに分けたものと仮定して、各人の税率をかけあわせて相続税の総額を算出し、実際に取得した額に応じて各人が負担することになります。
金を相続した際の注意点
金を相続する際の注意点について具体的に説明していきます。
分割対象として話し合う
金のコインなど価値があるものが自宅で保管されていた場合、その家を片付けている人が取得するケースもあります。しかし、100万円以上するような高額の場合、相続人間で話し合いを行わないと後で金の存在が発覚するとトラブルになる可能性があります。
遺産分割の話し合いをする際は預金や不動産など財産の一覧を作成して話し合いをすることが一般的です。現物資産は盗難の危険があるため、金庫に入れていることも多く、漏れる可能性があります。
財産が一部でも記載が漏れていると話し合いをやり直さないといけなくなりますので、最初にしっかりと把握することが大切です。
評価額の算出方法
金の相続税評価は相続発生の売買価格によって決定します。ゴールドの価格は日々変動していますが、近年、金の時価が高騰していることもあり、売却すると購入時の価格より大幅に買取価格が値上がりしているケースも多いです。購入時ではなく、相続発生時の相場で評価することになります。
評価額はあくまで購入時ではなく、現在の価値ではかることになりますので、注意しましょう。金は今の価格と重量で決まります。
相続発生時の売買価格については金を売買している田中貴金属などの業者のサイトなどで1グラムあたりの取引されている金額確認することができます。
申告漏れ
金の延べ棒や記念硬貨、貴金属、金のネックレスや指輪などの装飾品を貸金庫や自宅で保管している場合、相続税の申告が漏れてしまい、後で税務署から税務調査で指摘されて、追徴で課税されるリスクもあります。
税務署は所得税や固定資産税などの情報を持っており、しっかりと調べることができます。
過去に納税した個人の履歴を事前に確認することであらゆる理由で申告漏れに気づき、状況に応じて自宅などの調査も行い、申告漏れが判明した場合、加算税というペナルティが課される可能性があります。
記録から辿られて自宅に現金や金のかたまりや金貨、記念硬貨、プラチナなど価値のあるものを複数隠しており、悪質な税金逃れと判断された者は、通常よりも多額の重加算税を請求されるだけでなく、刑事罰を受ける可能性もあります。
税務署はあらゆる税金の支払いデータや財産の内容を把握していますので、財産を隠してもバレる可能性が高いでしょう。
贈与の場合は年間110万円までなら非課税ですが、110万円を超えると贈与を行った翌年に申告をする必要があります。
贈与税の申告をせずに、金を生前贈与しているケースや亡くなった後に売却して子どもや孫の名義の口座に移していることなども発覚すると税務署で指摘される可能性があります。相続人の残高も調べられる可能性があります。
ジュエリーなどは悪意なく、そのまま渡してしまうケースもありますので注意しましょう。
仏壇・仏具などに使用する場合
相続税の制度では、仏壇・仏具、祭具など日常の礼拝の目的で使っているものについては被相続人が所有していても非課税となるというルールがあります。しかし、純金で作られた仏像などあまりにも高価な仏壇・仏具を作成した場合、数百万円の価値があるケースもありますので、相続税の評価対象となる可能性があります。
仏壇・仏具であれば、必ず相続税の課税対象から外れるというわけではありませんので、注意してください。
売却した時は所得税がかかる
金は利益が出ていると売却した際に所得に対し、税金を支払う必要があります。税務署に申告書を提出して納税が必要となりますので、注意しましょう。
金価格が上昇しており、相続した金は長く有しているケースも多いです。そのため、売却すると譲渡所得に対し税金がかかるケースが多いでしょう。大きな利益となった場合、その分税金も大きくなりますので、買取した金額をすべて手に入れられるわけではありません。
金の売却資金を相続税の支払いに充てようと考えている場合は所得税分を差し引いて考える必要があります。
相続税のお悩みは専門家に相談を
相続税の申告は相続税法で定められており、遺産が一定額を超えると、財産を受け取った相続人は税負担を強いられることになります。
また、相続財産の評価や相続税の申告は非常に複雑です。相続開始の翌日から原則10ヶ月以内と短い期間で完了する必要があります。家族が亡くなった後はなにかと忙しいので、期限内に税務の知識が無い人が配偶者控除や小規模宅地の特例など節税ができる特例の条件も適切に考慮し、適用できるか確認のうえ正確に書類を作成し、相続税の申告を行うことは簡単ではありません。
生前の相続税対策も含めて、相続税に関するお悩みや疑問な点がある場合は、相続税の申告実績が豊富な税理士事務所・税理士法人に相談することをおすすめします。業務として普段から相続税の申告を行っている税理士に依頼することで、費用はかかりますが特例を利用して、節税につながることも多くあり、安心して依頼ができますし、負担を軽減できることがあります。
広島相続税相談テラスでは経験豊富な税理士が多数在籍しており、あらゆるお悩みを解決するためにサポートをしております。初回の相談はサービスで無料で対応しておりますので、ぜひお気軽にお電話やメール等でご連絡ください。