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高級車は相続税の対象?評価額の計算方法や相続時の注意点を解説

2026年06月22日

高級車は動産の一種に分類され、値段に応じて相続税がかかります。
相続が発生した時点の価値によって相続税は決まります。
そのため「高級車の相続税はどのくらいか?」と疑問に思う方もいるでしょう。

高級車は不動産や預貯金とは異なり、価値が分かりにくい財産です。
また、車種や年式、走行距離などによって価格が大きく変動するため、相続税評価額の判断に悩むケースも少なくありません。
高級車を相続する場合は、他の財産とあわせて価値を把握しておくことが大切です。

本記事では、高級車と相続税の関係や評価額の計算方法、相続時の注意点について分かりやすく解説します。

高級車は相続税の対象になる

結論からいうと、高級車を含む自動車全般は相続税の対象になるケースが一般的です。
相続税は、被相続人が所有していた財産を対象として計算されます。
不動産や預貯金、有価証券だけでなく、自動車も相続財産に含まれるので、相続する方は注意しましょう。

税法上、自動車は貴金属や美術品などと同じ「動産」として扱われます。
土地や建物の「不動産」とは別のカテゴライズです。
なお、財産は5万円以上は単独財産、5万円未満は家財一式として扱われます。

そのため、高級車であれば価値がある財産として判断されている可能性はとても高いです。
ただし、高級車だけに相続税が課税されるわけではありません。
相続税は、相続財産全体の総額をもとに計算されます。

相続税には基礎控除があり、以下の計算式で求められます。

・3,000万円+600万円×法定相続人の数 

例えば法定相続人が3人の場合、基礎控除額は4,800万円です。
高級車を所有していても、相続財産の総額が基礎控除額以下であれば相続税が発生しない場合もあるので、まずは確認してください。

高級車の相続税評価額はどのように決まる?

高級車の相続税評価額は、相続開始時点の時価を基準として算定します。
新車購入時の価格ではなく、被相続人が亡くなった時点での市場価値が判定基準です。

例えば、購入時に1,500万円だった車でも、年式が古くなれば価値が下がることがあります。
一方で、希少性の高い高級車や限定モデルは、中古車市場で高値が付くことも決して珍しくありません。
なお、高級車の評価額は次のような要素によって変動します。

< 高級車の値段を決める要素 >

  • 車種
  • 年式
  • 走行距離
  • 車両状態
  • 修復歴の有無
  • 中古車市場での流通価格

特に高級車は市場価格の変動が大きいため、一般的な自動車よりも評価額の確認が重要です。

高級車の評価額を確認する方法

ここでは、高級車の評価額を確認する方法をご紹介します。
複数あるので、自分に合ったものや高級車の査定額が出やすい方法を利用しましょう。
なお、査定額はディーラーと買取業者で異なるケースがあります。
そのため、相続税評価額を検討する際は、複数の業者から見積もりを取得し、市場価格を比較することが大切です。

中古車市場価格を参考にする

高級車の評価では、中古車市場での取引価格が参考になります。
同じ車種・年式・走行距離の車両がどの程度で取引されているかを確認することで、おおよその価値を把握できます。
ただし、掲載価格と実際の買取価格には差があるため、参考資料の一つとして考えることが大切です。

買取業者へ査定を依頼する

高級車の価値を把握する方法として、買取業者への査定依頼も有効です。
複数の業者へ査定を依頼することで、より客観的な評価額を確認しやすくなります。
査定書があれば、相続税申告時の参考資料として活用できる場合もあります。

減価償却を考慮して評価する

自動車は年数の経過によって価値が減少する資産です。
そのため、評価額を検討する際には減価償却の考え方も参考になります。
ただし、相続税評価額は単純に減価償却額だけで決まるわけではありません。
実際には中古車市場での価格や査定額なども考慮して総合的に判断されます。

高級車を相続する際の手続き

高級車を相続した場合は、名義変更手続きが必要です。
被相続人が所有者となっている自動車は、相続後に速やかに名義変更を行う必要があります。
普通自動車と軽自動車では手続き先が異なるため、自動車検査証の内容を確認したうえで対応しましょう。
車の所有者が亡くなったまま放置すると、売却や廃車などの手続きができなくなるため注意しましょう。
ここでは、手続きの基本をご紹介します。

名義変更の流れ

一般的な流れは以下のとおりです。

  1. 遺産分割協議を行う
  2. 相続する人を決定する
  3. 必要書類を準備する
  4. 運輸支局で名義変更を行う

相続人が複数いる場合は、誰が車を取得するかを明確にしておくことが重要です。

必要書類

名義変更では次のような書類が必要になります。

  • 被相続人の戸籍謄本
  • 相続人の戸籍謄本
  • 遺産分割協議書
  • 車検証
  • 印鑑証明書
  • 車庫証明書

状況によって必要書類が異なる場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
なお、相続人が複数いるケースでは、相続分割の内容を明確にした書類の提出を求められる場合があります。
状況によって必要書類が変わるため、事前に運輸支局へ確認しておくと安心です。

高級車を相続する際の注意点

ここでは、高級車を相続する際の注意点をご紹介します。
高級車の状態によっては売却するほうがおすすめな場合もあるので、よく確認してください。

ローンが残っている場合がある

高級車の中には、自動車ローンが残っているケースがあります。
ローン残高は債務として扱われるため、相続財産だけでなく負債の有無も確認することが重要です。
ローン契約の内容によっては、相続後の対応が必要になる場合があります。

維持費も考慮する

高級車は購入価格だけでなく維持費も高額になりやすい特徴があります。

  • 自動車税
  • 任意保険料
  • 車検費用
  • メンテナンス費用

相続後に継続して所有する場合は、これらの費用負担も検討しておく必要があります。
また、高級車は車検費用や修理費用が高額になるケースもあります。
相続財産として取得した後の維持コストまで含めて検討することが大切です。

売却を検討するケースもある

相続税の納税資金が不足する場合は、高級車の売却を検討するケースもあります。
特に複数台の車を所有している場合や利用予定がない場合は、早めに査定を受けることで資金計画を立てやすくなります。

高級車の相続税対策

高級車の相続税対策としては、事前に車両価値を把握しておくことが重要です。
価値を知らないまま相続が発生すると、想定外の評価額になる可能性があります。
また、相続税が発生する可能性がある場合は、納税資金の確保についても検討しておきましょう。
生命保険の活用や資産の見直しを行うことで、相続人の負担軽減につながる場合があります。

なお、生前に家族へ車を譲る方法もありますが、状況によっては贈与税が発生する可能性があります。
さらに、事業用車両の場合は減価償却費や税率の考え方が関係することもあるため、税理士へ相談すると安心です。

高級車の相続税に関するよくある質問

ここでは、高級車の相続税に関するよくある質問をご紹介します。

Q. 高級車の相続税評価額は新車価格で決まりますか?
A. いいえ。新車価格ではなく、相続開始時点の時価を基準として評価されます。
年式や走行距離、市場価格などによって評価額は変動します。

Q. 高級車を売却した場合でも相続税はかかりますか?
A. 相続開始時点で財産として存在していた場合は、売却前の評価額をもとに相続税の対象となる可能性があります。

Q. 相続した高級車はすぐに売却できますか?
A. 名義変更後であれば売却可能です。
ただし、相続手続きが完了していない状態では売却できないため注意しましょう。

Q. フェラーリやポルシェなどの高級車も相続税の対象ですか?
A. はい。フェラーリやポルシェ、ランボルギーニなどの高級車も相続財産に含まれます。
相続開始時点の市場価値によって評価額が決まり、他の財産とあわせて相続税が計算されます。

まとめ

高級車は動産として扱われるため、相続税の対象となる財産です。
評価額は新車価格ではなく、相続開始時点の市場価値を基準として算定されます。
車種や年式、走行距離、中古車市場での価格によって評価額は大きく変動することがあります。

また、高級車を相続する際は、名義変更や必要書類の準備だけでなく、ローンの有無や維持費についても確認することが重要です。
高級車の相続で不安がある場合は、税理士などの専門家へ相談しながら、評価額の確認や相続税申告を適切に進めましょう。

筆者情報

氏名:山根 謙二 (やまね けんじ)

資格:税理士(税理士登録番号92527号)
   行政書士(行政書士登録番号18342346号)
   相続手続カウンセラ-

専門分野:相続税、事業承継

出身:広島県廿日市市

趣味:ゴルフ、旅行(海の綺麗な所)

お客様に一言:相続の事なら何でもご相談下さい