被相続人の財産が基礎控除を超える場合相続税がかかるため、期限までに確実に申告書の作成と原則現金で一括で納める必要があります。
相続税の納付をする際には原則現金で一括納付する必要がありますが相続税や贈与税、確定申告で所得税を納付する際などの国税はVISA、JCB、MASTERCARD、AMERICANEXPRESSなど様々な種類のクレジットカードで納付することも可能です。クレジットカードを利用することでどのようなメリットがあるのでしょうか。当記事ではクレジットカードで相続税を支払うメリットとあわせて注意点も解説しますので知識として身に付けておきましょう。
クレジットカードで支払うメリット
クレジットカードで相続税を支払うことでどのようなメリットがあるのでしょうか。具体的に確認しておきましょう。
クレジットカードの引き落とし日まで期限を延ばすことができる
相続税は相続発生から10ヶ月以内に納付する必要があります。クレジットカードで支払うことでカード会社規定の期限内まで支払いを延ばすことが可能です。相続税を延滞せずに少しだけ支払う期限を延ばすことができるのです。
また、金利を負担する必要はありますが、まとめて払うだけではなく、6回払いなどの分割払いやリボ払いも選択することができます。クレジットカードで支払う場合はいつ支払うことになるのか口座の引き落とし日は確認しておくことも大切です。
ポイントが貯まる
クレジットカードで税金を支払うことで支払い額に応じてカード会社所定のポイントが貯まります。現金で納付した場合、このような特典はありませんし、相続税の納付金額は大きな金額になることもありますので、ポイントを普段から活用している人には嬉しい特典です。自分が普段使っているポイント還元率が高いカードやサービスの良いカードで支払うようにしましょう。
クレジットカードで納付する場合の注意点
クレジットカードで納付する場合はどのような点に注意すればよいのでしょうか。デメリットや注意点について解説します。
手数料がかかる
相続税の納税額1万円ごとに76円の決済手数料がかかります。無料でクレジットカード納付ができるわけではありません。手数料がかかることを理由にカード払いを行わない人も多くいます。ポイントの還元分と比較して検討しても良いでしょう。
限度額までしか支払えない
カード払いの場合、カードの限度額かまたは1,000万円が上限となります。保有している土地の評価が高い場合など納税額が大きい場合はクレジットカード払いができない場合があります。事前に限度額が大きいカードを調べて用意しておきましょう。
専用のサイトで支払う必要がある
相続税や年間110万円を以上贈与した場合の贈与税などの国税をクレジットカードで支払う場合は、「国税クレジットカードお支払いサイト」にアクセスして必要な情報を入力して手続きを行うという流れになります。パソコンとインターネットが使える環境があれば専用サイトでは24時間いつでも支払うことが可能ですので税務署に行く手間は省くことができます。。
専用ページで支払う制度となっていますので、税務署や銀行などの金融機関の窓口、コンビニエンスストア等にいってクレジットカードで支払うことはできませんので注意しましょう。
領収書がでない
クレジットカード払いの場合、領収書が発行されません。依頼をすれば納税証明書を発行してもらうことができますが、発行まで数週間かかります。
相続税の申告は税理士に相談を
財産が基礎控除以下であれば申告をする必要はありませんが、基礎控除を超える財産を保有している場合、10ヶ月以内に申告手続きを完了させる必要があります。特例などによる控除で結果的に税金が0になる場合でも申告書の提出は必要です。
相続税の申告は国税庁のホームページなどで確認して自分で行うこともできますが、財産や相続人の数などに対応して計算を行うため、非常に複雑です。財産の評価が誤っていた場合や書き方が間違っていたり、財産が漏れていたりした場合、税務調査で指摘され加算税を請求される可能性もあります。
まずは不動産や金融資産など相続財産の一覧を作成することが重要です。専門家である税理士や税理士法人に依頼して財産の評価額を確認し、一覧を作成するようにしましょう。税理士に中には法人税に強い税理士もいますが、相続に強い税理士を選ぶことも重要です。
生前に財産を一覧を作成し、シミュレーションしておけば、遺産分割の割合を決めるために遺言を作成することや、相続税対策を検討するなど準備することも可能です。
広島相続税相談テラスでは、相続税で困っている・遺産分割に悩んでいる・生前贈与を検討しているあなたをサポートします。
税理士選びにお困りなら、まずは無料相談でお気軽にご相談ください!
[注1]参照:国税庁:No.4158 配偶者の税額の軽減
[注2]参照:国税庁:No.4205 相続税の申告と納税
[注3]参照:国税庁:財産を相続したとき