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相続放棄する場合におさえておきたいデメリットや注意点を確認

2021年12月28日

プラスの財産よりも借金などマイナスの財産が多い場合は、相続放棄を検討する方が多いです。また、親族間の相続トラブルを避けるためにも、相続する権利を放棄できる相続放棄を選ぶ方がいます。

しかし、相続放棄には注意すべきデメリットもあるのです。あまり深く考えずに相続の放棄をおこなったところ、後から後悔することになってしまうと大変です。

そこで「相続放棄のデメリットを確認しておきたい」と考えている方のため、注意すべきポイントをまとめました。この記事を読むことによって自分にとって本当に相続放棄が最適なのか判断できるようになるはずです。何に気をつければ良いのか確認してみてください。

相続放棄デメリット3選

相続の放棄をおこなうことで考えられるデメリットについて、3つご紹介します。

相続放棄の主な方法は遺産分割協議書に受け取らない旨を記載する方法と、家庭裁判所に申請する方法の2つです。相続の放棄をおこなう方法によってもデメリットが変わるので、注意しましょう。

1. プラスの財産も受け取れない

家庭裁判所に申請をおこなう相続放棄とは、初めから相続人ではなかった扱いにしてもらう手続きです。そのため、家庭裁判所を通して相続放棄を行うと、借金などマイナスの資産を負担しなくて良い代わりにプラスの財産も受け取れません。
マイナスの資産よりもプラスの財産が多いというケースでは、相続放棄をすると損をする可能性が高いといえます。どちらが得なのかに関してはよく比較検討しなければなりません。資産に関する調査も必要になるでしょう。

遺産分割協議書で放棄をおこなうときは、引き継がないものを選べるため、話し合いの内容によってはプラスの財産を引き継ぐことが可能です。ただし、遺産分割協議書で放棄をしたからといって借金の支払いを免れることはできません。

2. 一度手続きすると撤回できない

原則として、家庭裁判所に相続放棄の申請をおこなったら撤回はできません

例えば、プラスの財産がないと思い込んで相続を放棄をしたけれど、後から存在することがわかったときも同様です。話し合いで作成する遺産分割協議書についても、すでに締結された内容を取り消すのは簡単ではありません。

3. 相続順位が変わるので、別でトラブルが起こる可能性がある

本来相続する立場にある人が全員相続を放棄した場合、次に相続順位が高い人に相続の権利が移ります。

例えば、故人に借金があり、法定相続人である配偶者と子が相続放棄したとしましょう。この場合、次に相続権が移るのは故人の親です。こういったケースで借金があることを知らせず故人の親が相続を承認した場合、借金を抱えることになってしまいます。

マイナスの財産があるときは、相続権がある人に対し、必ずそれを伝えましょう。また、もし故人の親も相続を放棄した場合、次は故人の兄弟姉妹に相続権が移ることになります。このケースも同様で、借金も相続することになるので、同じく説明が必要です。

相続放棄については慎重に検討が必要

いかがだったでしょうか。相続放棄にはメリットだけではなく、デメリットもあることがおわかりいただけたかと思います。実際に相続放棄をする場合は、慎重に検討しなければなりません。

デメリットも理解したうえで相続放棄を選択しましょう。家庭裁判所で手続きを行う場合、不安に感じることもあるかもしれません。その場合は専門的な相談ができる税理士を頼ってみてはいかがでしょうか。

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筆者情報

氏名:山根 謙二 (やまね けんじ)

資格:税理士(税理士登録番号92527号)
   行政書士(行政書士登録番号18342346号)
   相続手続カウンセラ-

専門分野:相続税、事業承継

出身:広島県廿日市市

趣味:ゴルフ、旅行(海の綺麗な所)

お客様に一言:相続の事なら何でもご相談下さい