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土地と建物の相続税評価において確認すべき固定資産税評価額

2022年01月27日

被相続人から土地や家を相続することになった場合、財産の評価に関してよく理解しておかなければなりません。相続税を計算するためにも欠かせないポイントです。
ただ「相続税評価額や固定資産税評価額など、専門的な単語が多くてよくわからない」と感じている方もいるでしょう。

そこで、相続税を計算する際に確認しなければならない財産価値を調べるのに必要な固定資産税評価額について解説します。
この記事を読むことによって相続税評価額の計算式や固定資産税評価額の調べ方がわかります。相続税について調べるため、土地や建物の価値を知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

固定資産税評価額とは?

固定資産評価額の呼び名でも知られている固定資産税評価額は、固定資産税や不動産取得税などを計算する際に使われます。対象となる固定資産のほか、不動産にどの程度の価値があるのかを評価したものです。

固定資産税を計算する際は「固定資産税評価額×1.4%」の額で計算されることになります。
上記の「1.4%」の部分に関しては市区町村によって異なる場合があるので、注意してください。

固定資産税評価額が使われている相続税評価額の計算式

次に相続税評価額の計算方法に関して解説します。

被相続人が利用していた建物

被相続人が利用していた建物についてです。相続税評価額の計算式は「固定資産税評価額×1.0」となります。つまり、固定資産税評価額が3,000万円だった場合「30,000,000×1.0=」で続税評価額は3,000万円です。

土地の評価の計算法

土地の評価において、倍率方式を活用して相続税評価額を算出する方法をご紹介します。

倍率方式とは、地域ごとに定められている倍率を固定資産税評価額に乗じて評価する計算方法です。計算する際は、先に固定資産税評価額を確認しておきましょう。調べ方は後述します。

固定資産税評価額と相続税評価額の間には相関があるため、この関係を利用しておおよその相続税評価額がわかります。まず、固定資産税路線価は、地価公示価格に対して約7割です。また、相続税路線価は地価公示価格の8割程度となっています。

これらをもとにして固定資産税の評価額を0.7で割り戻した金額に0.8を掛けることにより、相続税評価額の目安がわかるのです。

例えば、固定資産税の評価額が4,000万円の土地だったとしましょう。この場合、計算式は「40,000,000÷0.7 ×0.8≒45,714,285」です。

相続税評価額の目安を確認する際に参考にしてみてください。

どうやって固定資産税評価額を調べるのか?

すでに住んでいて固定資産税を支払っている家もあるでしょう。固定資産税を支払っているのであれば、前述した毎年送られてくる固定資産税課税明細書で確認が可能です。

固定資産税課税明細書に掲載されている「課税明細書」部分を確認しましょう。
その部分に「7502300」と書かれていた場合、750万2300円となります。

また、もし固定資産税課税明細書を紛失してしまったような場合は、その不動産など管轄している市役所に問い合わせましょう。固定資産税評価証明書を発行してもらうことによって固定資産税評価額が確認可能です。

尚、路線価が設定されいる地域では上記の固定資産税評価額を利用した倍率方式は採用出来ません。

計算方法は複雑なので注意

いかがだったでしょうか。土地や建物の相続税評価を計算したいと考えた際に確認すべき固定資産税評価額に関してご紹介しました。自身で計算をして相続税評価額を算出することも不可能ではありません。

しかし、計算は非常に複雑です。間違いのない金額を知りたいと考えているのであれば、専門家である税理士に頼みましょう。金額を勘違いしてしまうようなトラブルも避けられます。

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筆者情報

氏名:山根 謙二 (やまね けんじ)

資格:税理士(税理士登録番号92527号)
   行政書士(行政書士登録番号18342346号)
   相続手続カウンセラ-

専門分野:相続税、事業承継

出身:広島県廿日市市

趣味:ゴルフ、旅行(海の綺麗な所)

お客様に一言:相続の事なら何でもご相談下さい