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相続関係の相談なら税理士がおすすめ!司法書士・弁護士と比較

2022年01月20日

一般的に遺産相続についての話は、一生の中で数多く経験するものではありませんので大変な作業となります。実際に経験をして制度や法律を知っていないと、いざ自分がその立場になると、わからないことがあって困ってしまうケースがあります。

そこで今回は、「相続で困った時にはどういった専門家を選べばいいのかわからない」と悩んでいる方のため、税理士・司法書士・弁護士を比較してご紹介します。また、それぞれどのようなことを対応してもらえるのか、何を基準に誰に任せればいいのか、それぞれの特徴についてもまとめました。

この記事を読むことによって、それぞれのプロの違いや、自分の場合に向いている相談先がわかります。ぜひ参考にしてみてください。

税理士・司法書士・弁護士の特徴を紹介

相続関係の相談をする際には、税理士や司法書士、弁護士などの選択肢があります。まずはそれぞれの特徴について表でまとめました。

税理士 司法書士 弁護士
相続に関して依頼できること 相続税の申告
相続税の更正請求
生前贈与についての相談
相続財産の評価など
不動産登記
遺産管理業務など
遺産分割協議書の作成
遺産分割協議や調停
審判の代理人
相続人の調査
相続財産の調査など
メリット 税金の専門家として相続税の節税などをサポートしてくれる 登記申請の代理が独占業務に含まれている 相続関連の争いが発生した際に代理で対応してもらえる
デメリット 遺産分割協議などで揉めた際に相談できない 相続関連の分野に強くない場合もある 依頼費用が高額。税金についての専門家ではない
どのような方におすすめか 相続についての争いが起こっておらず、話し合いがまとまっている方 相続についての争いが起こっておらず、遺産に不動産が含まれている方 相続に関連する争いが起こっている方
費用相場 50万円~(遺産総額などによって変わる) 20万円~(不動産の評価額や件数によって変わる) 30万円~(遺産総額や難易度によって変わる)

各専門家が提供している業務内容について詳しく解説します。

税理士

税理士事務所や税理士法人が行っている主な仕事は、税金関係の相談を受ける、法人税や所得税、相続税、確定申告などの申告などです。他にも、企業の会計処理のサポートやM&A、事業承継などのアドバイスなども幅広く行っています。

相続に関して税理士に依頼できること

税理士は、税金についての専門家です。そのため、相続税が発生するようなケースでは、税理士に話を聞いてもらうのが一番だといえます。税理士にしかできない独占業務がありますし、専門的な知識でしっかりサポートしてもらえます。

対応できることのうち、税務代理、税務書類の作成、税務相談の3つが独占業務です。

税務代理とは、相続税がかかる納税者の代わりに所得税のほか、法人税、相続税関連の手続きを納税義務者に代行して行うことをいいます。もちろん、相続税の申告も含まれています。
税務書類とは、相続税のほか、所得税や法人税などを申告する際に必要となる書類のことです。これらを作成する業務も税理士の独占業務です。
税務相談は税金の計算方法や税務についての手続き、負担の軽減につながるような対策をアドバイスすることをいいます。

税理士に依頼するメリット

被相続人が相続開始時点で基礎控除(3,000万円+法定相続人×600万円)を超える財産を保有していた場合、相続税がかかります。税理士は税金の専門家であるため、どのような制度が利用できるのかなどを熟知しています。税率や税金の計算に強いので特例や控除などの使える制度を適用し、節税につなげるための配分や申告手続きを行います。配偶者が存命の場合は配分を検討するうえで、一次相続だけでなく、二次相続についても考慮して配分を検討する必要があります。税理士に依頼することで二次相続も考慮して状況についてどのような配分で取得するべきか説明してくれるでしょう。また、被相続人に所得があった場合は、同じ税理士に準確定申告を依頼することも可能です。

相続税の税額の算出をするうえで、課税対象の各種財産の評価額の調査に時間がかかることが多いです。銀行や証券会社に預けている預貯金や株式などの評価は簡単ですが、土地や建物など不動産を多数保有しており、評価に時間がかかりそうな場合は税理士に依頼するメリットは大きいといえるでしょう。

評価を誤っていた場合、税務署から加算税を請求され、通常よりも多く納税する必要が出るケースもあります。しかし、税理士に依頼して、しっかりと評価額を把握しておけば税務署からの税務調査が入った時も安心です。

税理士に依頼するデメリット

親族間で相続についての争いが起こっている場合、税理士では対応できないのがデメリットです。

また、人によって得意分野が異なるため、すべての税理士が相続を得意としているとはいえません。そのため話を聞いてもらう際は実績なども確認して決めるようにしましょう。

税理士への依頼が向いている方

税理士では相続についての争いに対応できないため、相続人の間でトラブルが発生していないような場合に向いています。また相続税の申告などで悩んでいる方も話を聞いてもらいましょう。自分が代表として手続きを進める必要があるのに、何をしていいかわからないという方は税理士に相談して手続きを進めましょう。

税理士は贈与税についても熟知していますので、生前に相談する場合は節税について提案を受けることも可能です。

税理士に相談する費用相場

相続税の申告の場合の費用相場は遺産総額の0.5%~1%で具体的には1案件につき50万円程度からです。財産が新たに見つかった場合は追加で料金がかかる可能性があるので事前によく確認しておきましょう。

司法書士

司法書士は登記などについての代理や、法務局に提出する書類の作成などが行える専門家です。また、140万円以下の民事裁判を扱う簡易裁判所における民事事件の事務業務なども担当できますので相続人の手間を省くことができます。。

相続に関して司法書士に依頼できること

相続に関して司法書士に依頼することが多いケースとして挙げられるのが、相続の中に不動産が含まれている場合です。不動産の名義変更が必要であり、そのための書類を作成してくれます。

司法書士に依頼するメリット

法務局に登記申請の代理ができるのは司法書士だけであるため、不動産を相続する方にとってメリットがあります。
また、相続登記以外に不動産に抵当権が設定されているような場合は抵当権の抹消登記も行わなければなりません。これらの業務に必要な添付資料の作成や実際の手続きをスムーズに行ってくれます。

司法書士に依頼するデメリット

相続税など税金に深い知識を持たれていない方が多いのがデメリットです。登記以外の話を聞いてもらう際には、注意しましょう。

司法書士への依頼が向いている方

相続人間で争いがなく、相続税など税金の心配もない場合に、不動産の登記だけを行ってもらいたいと考えている方にぴったりです。

司法書士に相談する費用相場

費用の相場は、不動産の評価額や登記の件数などにもよりますが20万円程度からです。具体的な金額は正式に依頼をする前に確認しておくと安心です。

弁護士

弁護士といえば、法律関係の専門家です。法律関連のアドバイスや、争いが発生した際に依頼者の代わりに裁判対応を行う、法律に関する書面作成などの業務を行っています。

弁護士に依頼するメリット

相続人の間で争族が起こった場合、専門的な目線で解決をサポートしてくれます。遺言書が作成されておらず家族内では相続についての話し合いがうまく進まない可能性が高い場合は弁護士に頼ったほうが良いでしょう。遺言書があっても、遺留分を侵害しており、遺言の内容に納得がいかない場合は弁護士に相談してもよいでしょう。

また、多額の生前贈与をしているなど資産を法定相続割合通りに配分することが難しい場合は相続発生後に裁判に発展してしまうようなことがあります。裁判で代理人として動けるのは弁護士のみです。

弁護士に依頼するデメリット

依頼するデメリットとして、費用の高さが挙げられます。他の士業と比較した場合も高額です。
必ずしも弁護士に依頼する必要がない業務内容であれば、費用が高い弁護士ではなく、比較的安くすむ税理士や司法書士に依頼することを検討したほうが良いでしょう。

また、法律の専門家ではありますが、相続税など税金に詳しくないケースが多いです。そのため、相続人間の争いは解決してくれたものの、相続税の事は考えていないケースも多いので予想以上に高額が税金が発生するケースもあるようです。

弁護士への依頼が向いている方

争族が発生しているケースでは弁護士に依頼したほうが安心できます。
自分だけでは解決できないような相続関連の争いに悩んでいる方は弁護士に話を聞いてもらいましょう。

弁護士に相談する費用相場

依頼する場合、争いの内容や財産の金額によって大きく変わり、一般的には財産が300万円以下のような場合には30万円程度から依頼が可能です。

悩みの状況に応じた専門家に依頼を

いかがだったでしょうか。税理士、司法書士、弁護士に依頼した場合の特徴や費用などについてご紹介しました。手続きに不安がある方は自分の状況にあわせて信頼できる専門家を選び支援を受けることが重要です。業務の範囲やどのようなノウハウを持っているかはサイトなどで情報を収集することができます。ホームページで確認できないことは電話などで確認するようにしましょう。

相続人で争いが起こっておらず、できるだけ費用を抑えたいと考えているのであれば税理士から話を聞いてもらうのがおすすめです。ご自身の状況などに応じて最適な専門家を選択してみてください。初回の面談はサービスで無料で応じてくれるケースが多いので、対応できる業務や実際に支払う費用の計算方法について確認してから依頼しましょう。

広島相続税相談テラスでは、相続税で困っている・遺産分割に悩んでいる・生前贈与を検討しているあなたをサポートします。
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筆者情報

氏名:山根 謙二 (やまね けんじ)

資格:税理士(税理士登録番号92527号)
   行政書士(行政書士登録番号18342346号)
   相続手続カウンセラ-

専門分野:相続税、事業承継

出身:広島県廿日市市

趣味:ゴルフ、旅行(海の綺麗な所)

お客様に一言:相続の事なら何でもご相談下さい