遺産の総額が基礎控除を超える財産を保有する人の相続が発生すると相続税の申告書を作成し税務署に提出する必要があります。
相続手続きは人生で何度も経験することではありませんので、情報がなく、誰に、いつ相談すればいいかわからないという方も多いでしょう。相続税の手続きは相続人の中から誰かが代表となって行う必要があります。平日は仕事で土日しか動けない方には難しいでしょう。
当記事では誰に、いつ相談するべきなのか解説していきます。
相続税の相談は税理士に相談
相続税は非常に複雑な制度となっていますので、税務の専門家である税理士に相談する方が良いでしょう。ただし、税理士にも得意分野があります。法人税や所得税は別の分野ですので、相続税や贈与税を業務として行っており、豊富な実績のある税理士や税理士法人に相談することが重要です。
税理士がどのような分野に強いかは税理士事務所のホームページなどで確認し、電話で事前に対応可能か聞いてみることをおすすめします。市が無料の相談会等が開催していることもありますので、利用してみてもよいでしょう。
もちろん税理士に相談せずに、各種サイトや本などのメディアで制度を調べて、自分で相続税の申告を行うこともできますが、特例の利用漏れがあり、必要以上に多くの相続税を支払うことになったり、財産の申告漏れなどがあれば税務署から税務調査で指摘される可能性もあります。税務署に指摘されると加算税が請求されますので、ペナルティとして通常よりも高い税額を支払うことになりますので注意しましょう。
報酬を支払う必要はありますが、税理士に依頼することで各種特例や控除を漏れなく利用することができますので、安心です。
税理士にいつ相談するべき?
相続が発生してから相続人が税理士に相談するケースが多いです。しかし、できれば、相続が発生する前に相談することをで税理士に相談するメリットをさらに大きくできます。
その理由は事前に相談することで節税の方法など事前の対策のアドバイスを受け、対応することができるからです。事前に相談することで遺言書の作成や贈与など対策を打つことが可能です。このような対策は時間があればあるほど選択肢が多く、あらゆる問題を解決することができます。
特に財産の内容が複雑な場合には評価や方針を決めるまでに時間がかかりますので、早めに対策を進めることが大切です。場合によっては、節税対策を行ったことで税理士に払う費用以上に納税額を抑えることができる場合もあります。
税理士に相談する前に事前の準備は?
相続は個別性が高いため、税理士に相談する際はどのような財産を保有しているか事前に把握してから相談する方がよいでしょう。
相続税のアドバイスをするには財産と相続人など関連する情報を把握しておかないと、限られた情報ではせっかく面談しても一般的な制度の説明しかできず、有効な対策を行うことができません。税理士に具体的なアドバイスをもらうためには財産の評価を行うことが重要です。土地は路線価、建物は固定資産税評価額で評価しますので、不動産を保有している場合は土地の場所や面積、固定資産税の納税通知書などの資料を持っていくとよいでしょう。
相続人が財産を調べることが難しいことも多いため、生前に、土地や建物、金融資産など相続財産の一覧表を作っておくことをおすすめします。
一覧の表を作っておくことで、遺産分割の話し合いもスムーズにすすみますし、財産や相続人を把握することで特例の適用できるか否かや節税をするためのポイントをおさえた対策をすることが可能になります。
相続は一人で悩まず相談を
相続手続きや税金の申告のことで疑問がある場合や相続税に関する知識がない場合税理士に相談することをおすすめします。経験がない人が期限内に申告と納付を間違いなくすることは非常に難しく、場合によっては期限に間に合わず延納になってしまうこともあります。
相続税の申告は被相続人が亡くなってから10ヶ月と期限が短く、忙しい相続人にとってあっという間に過ぎてしまいます。信頼できる税理士事務所に税金の計算や申告手続きを依頼することで相続人の大きな負担を減らすことができるでしょう。
広島相続税相談テラスでは、相続税で困っている・遺産分割に悩んでいる・生前贈与を検討しているあなたをサポートします。
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[注1]参照:国税庁:No.4158 配偶者の税額の軽減
[注2]参照:国税庁:No.4205 相続税の申告と納税
[注3]参照:国税庁:財産を相続したとき