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相続税の課税対象となるみなし相続財産とは

2024年12月01日

遺産相続の際に相続税の課税対象となる財産のなかには預貯金、株式、不動産、金などあらゆる財産が含まれます。また、相続税の課税対象となる財産の中には本来の相続財産以外にみなし相続財産と言われるものが含まれることをご存知でしょうか。

当記事ではみなし相続財産について解説します。

2つのみなし相続財産

みなし相続財産の代表的なものは二つあります。具体的にみていきましょう。

 

生命保険の死亡保険金

生命保険の死亡保険金は受取人固有の財産であり、遺産分割をする必要が無く資金を受け取ることができますし、相続放棄をした者も受け取れるので、本来の相続財産ではありません。また、遺言でも指定することはできません。

しかし、被相続人が生前に保険料を負担し、死亡後に相続人が受け取るケースが多く、実質的に相続財産に近いものとして課税の対象となっています。

ただし、死亡保険金は相続税の非課税枠の対象で、非課税となる額は法定相続人の数×500万円で計算を行います。

例えば、法定相続人が配偶者と子供2人で合計3人いる例では1,500万円まで非課税になりますので、非課税枠を活用するために自分の法定相続人にあわせた金額を契約しておくことで、節税対策として有効な手段の一つとなります。

 

一方で契約者と被保険者が別人になっており、契約者本人が死亡保険金を受け取る場合は、相続税の対象外ですが所得税の対象となることがありますので注意しましょう。

死亡退職金

死亡退職金とは在職中に亡くなったケースなどで、被相続人が勤めていた企業の退職金の代わり遺族に支払われるものです。生命保険の死亡保険金と同じく非課税枠があり、法定相続人×500万円まで非課税となります。

死亡退職金は死亡後3年以内に支給が確定したものであり実際の支払いが3年後であったとしても死亡退職金となります。

相続税の不明点は税理士に確認を

プラスの資産から債務などマイナスの財産を差し引いた金額が基礎控除を超える場合は相続税の申告が必要です。また、定期的に毎年一定額を生前贈与をしている場合、相続税の課税対象の範囲に含めることがあります。

申告を怠った場合、税務署から税務調査で指摘を受けて重いペナルティが課される事例もありますのでしっかりと期間内に申告をすることが大切です。

 

今回はみなし相続財産について解説しましたが、相続税法や相続税に関連の深い贈与税の制度は複雑で、家族に知識が無い場合、手続きは簡単ではありません。また、相続により遺産を取得した者は被相続人が亡くなった翌日から10ヶ月以内に申告を完了させ、金銭にて一括で支払う必要があり、あまり期間にも余裕がありません。特例の適用により、かかる負担が大きく変わるケースもあり、忙しい上に制度が複雑で誤って申告をしているケースも多くあります。

 

財産の評価や税額の計算方法について不安な点がある時は税金の専門家である税理士に相談しサポートを受けて手続きを進めれば安心です。

相続税や贈与税は改正も多くありますので、相続税の申告実績が豊富で最新の情報を持つ税理士に依頼することが重要です。知り合いに紹介してもらうことが難しい場合は税理士事務所・税理士法人のホームページなどで探して電話やメールなどで連絡をとってみるとよいでしょう。

多くの税理士は初回の相談は無料で対応してくれますので気軽に相談にいくことをおすすめします。初回の面談の際は金融資産や不動産等の各種財産をまとめて一覧の表にしたものと民法上の法定相続人の数を把握しておくなど資料をもっていくとスムーズに相談することができます。

税理士報酬は財産の内容や額によって決まることが多いです。評価が難しい土地などを保有している場合は報酬が高くなるケースもありますので、後でトラブルにならないように費用についても正式に依頼する前にしっかりと確認しておきましょう。

筆者情報

氏名:山根 謙二 (やまね けんじ)

資格:税理士(税理士登録番号92527号)
   行政書士(行政書士登録番号18342346号)
   相続手続カウンセラ-

専門分野:相続税、事業承継

出身:広島県廿日市市

趣味:ゴルフ、旅行(海の綺麗な所)

お客様に一言:相続の事なら何でもご相談下さい