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賃貸用不動産の評価はなぜ下がる?評価方法を解説!

2022年11月23日

相続財産が多い人にとって相続税がどれくらいかかるかは気になることでしょう。相続税は預貯金や有価証券、土地・建物などの不動産、生命保険など、被相続人が保有する各種財産が課税対象になります。そのため、被相続人の財産がわからない場合は、相続を受ける相続人がまず調査をする必要があります。

なかでも不動産については評価の方法が難しく、現況や利用用途、借地権の有無、整形地か否かなど、内容や状況によって通常とは別の計算方法を採用する必要があり、専門家に相談する人も多くいます。

また、不動産については人に貸すことで評価を低く抑えることができます。周辺の具体例を見て、土地活用について考える人も多いでしょう。当記事では賃貸用不動産の評価方法について解説していきます。

不動産の評価方法

不動産の評価については路線価方式で計算する土地の場合は路線価×地積(面積)、建物・家屋は固定資産税評価額で計算します。不動産の所在が駅や市街地などへのアクセスが良い土地は高い路線価が設定されています。前面の道路に路線価がついていない場合は付近の路線価を類似事例として用い評価します。不動産は価格も高く財産の中でも多くの割合を占めていますので、個別の財産の評価額を把握しておくことが重要です。

路線価は時価の8割程度、固定資産税は一般的に時価の6~7割程度といわれています。そのため、土地を購入し、建物を建築すると相続税の課税対象財産が減ることになります。

上記の評価方法は土地の利用に制限がない状態の評価方法で、借地権・借家権など、敷地として土地の利用に制限がかかるとさらに評価が下がります。土地の評価が下がる理由は、人に貸している土地はさまざまな法的な制限がありすぐには返してもらえないことなどがあげられます。

例えば、土地に貸しアパートを建てた場合、貸家建付地としての評価となります。貸家建付地の評価は以下の方法で具体的に求めることができます。

計算式;路線価×面積×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)

借家権割合は各市町村で異なるわけではなく、全国一律30%ときめられており、借地権割合は地域によって異なります。借地権割合については国税庁のホームページで確認することができます。借地権割合が70%で賃貸割合が100%、路線価×面積で1億円の土地の場合は以下の算式で計算します。

1億円×(1-30%×70%×100%)=7,900万円

このように、所有する土地に建物を建築することで、同じ土地でも宅地の評価を下げるということが重要なポイントです。人に貸すことで自由に使えなくなることで、評価が下がると理解していただくとよいでしょう。

資材置き場や駐車場にしている土地を活用し、アパートやマンションなどの賃貸用の住宅や店舗を建設することで、上に建物が建っている部分の土地については課税される資産を圧縮することになり、相続税の節税になるのです。この節税方法は制限があるわけではありませんので、基礎的な価格が高い用地であればあるほど圧縮する額も大きくなる仕組みになっています。

土地活用をする際の注意点

更地となっている土地を活用をすることで貸家建付地評価となり、相続税評価の価額を下げる効果が期待できます。うまくいけば、更地のままの場合と大きな差がでますので、次の世代の人に価値のある財産を多く遺すことができるでしょう。ただし、土地活用には空室リスクの他にも注意点が多くあります。土地活用をする際に注意点について解説します。

納税資金が不足する可能性がある

相続発生後、10ヶ月以内に相続税の申告を終わらせ、原則現金で一括納付する必要があります。不動産の割合が多くなり、預貯金が少なくなると納税する資金が不足可能性があります。土地活用をする際は財産を一覧にして税金の支払いができるか算出しておくことが必要です。家賃として得た収益も納税資金として貯めておく必要があります。

場合によっては土地を売却しなければ相続税を払うことができない場合もあるでしょう。相続発生後に納税資金を捻出することは時間的に困難なこともありますので、生前にいくらくらい税金がかかりそうか確認しておく必要があります。

自己資金で建てることが難しいようであれば、建物を建てる際に事業用のローンなどの借入金で建てるという方法もあります。ローンは相続人が引き続き支払う必要がありますので相続人ともよく相談して決めるようにしましょう。

行政サービスなどで、無料相談をできる場合もありますので利用してみてもよいでしょう。

賃貸経営がうまくいくとは限らない

基本的に賃貸用のアパートを建てることで相続税評価を減らすことができるというメリットがありますが、賃貸不動産の運営を失敗してしまうと、投資した資金を回収することができません。

全国的に人口が減り、空き家が増えているので物件によっては、簡単に満室とはならず、空室で入居者を探す期間が長く続き、収入が入ってこないリスクがあります。空室リスク以外にも天変地異によって大きく価格が下がる可能性もあります。

株などの資産運用と同様にどれだけシミュレーションしても完全にリスクを防ぐことはできません。場合によっては建築費や登記の費用など相当な費用をたくさん使ってしまうので、節税効果以上の損失になることもあるでしょう。

また、賃貸不動産を保有することで家賃を請求する際にトラブルになることもありますし、収入が増えることで毎年の確定申告の資料を揃えるなど手間もあります。

いくら相続税の節税効果が高いといっても、財産の価値自体が目減りしてしまっては意味がありませんのでマンションやアパート、ビルなどを建てて入居者が集まる需要がある用地なのか、地域の特性やリスクも理解したうえで、慎重に検討する必要があります。自分だけで決めるのではなく、家族とも相談した方がよいでしょう。アパート等の建築を検討する際は周囲の土地を見渡して、需要がある土地かどうかを見極める必要があります。

分け方が難しくなる場合がある

複数の相続人がいる場合、賃貸不動産を持つことが基となり分け方が難しくなる場合があります。賃貸不動産を建築することで、建築する前に比較すると現金も減るため、一人の相続人に賃貸不動産を遺すとした場合、人によって相続する額が偏ってしまうケースがあります。法定相続割合で取得することができる権利を基準に分け方については考えた方がよいでしょう。

それぞれの相続人の考え方がありますので、相続が影響して相続人間の関係が悪化することがないように、財産をどのように分けるかそれぞれの相続人が相続する金額も考慮しながら対策を行うことをおすすめします。

相続対策は税理士に相談を

相続税は相続発生後10ヶ月という短い期間内に葬儀や年金の手続き、税務署に申告書を提出するなど様々な対応をする必要があります。相続の知識のない方が金融機関や役所に行かないと進まない作業も多いので仕事で平日は作業ができないという方が自分で申告書を作成するのはかなり難しいでしょう。

不動産を保有している方は自宅の土地を330㎡まで80%減額できる小規模宅地の特例など、大きく相続税を控除できる制度が多くあります。特例を使うkとおでかなり負担が減りますので、申告の際に評価の減額を申請し忘れないようにしましょう。不動産の評価については税理士に相談することをおすすめします。

特例を適用できるか否か無料で相談に応じてくれる税理士もいますので、まずは気軽に相談してみるとよいでしょう。相続税の特例が認められる条件も複雑ですので、税理士に依頼する際は相続や贈与税の税務に強い税理士を探してみるようにしましょう。

税理士にも専門分野があります。相続税の申告実績が豊富な税理士であれば、さまざまな悩みを解決してくれますので、安心して依頼することができます。相続に強い税理士法人かどうかはサイトに記載されている内容を確認するとわかるでしょう。

広島相続税相談テラスでは、相続税で困っている・遺産分割に悩んでいる・生前贈与を検討しているあなたをサポートします。
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筆者情報

氏名:山根 謙二 (やまね けんじ)

資格:税理士(税理士登録番号92527号)
   行政書士(行政書士登録番号18342346号)
   相続手続カウンセラ-

専門分野:相続税、事業承継

出身:広島県廿日市市

趣味:ゴルフ、旅行(海の綺麗な所)

お客様に一言:相続の事なら何でもご相談下さい