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相続税はいくらから発生する?基礎控除や計算方法をわかりやすく解説

2026年07月19日

相続税は、被相続人から財産を相続した際に発生する税金です。
ただし、すべての相続で相続税が発生するわけではありません。財産を相続しても、基礎控除額以下であれば相続税はかかりません。
そのため、「自分は対象なのか知りたい」と考える人も多いでしょう。

相続税が発生する目安は、「3,000万円+600万×法定相続人の数」で計算する基礎控除額を超えるかどうかです。
しかし、配偶者や子どもの人数によって基礎控除額が変わるため、一律で遺産が「3,000万円から相続税がかかる」というわけではありません。
本記事では、相続税がいくらから発生するのか、基礎控除額の計算方法や実際の計算例、相続税がかからなくても申告が必要なケースについてわかりやすく解説します。

相続税は3,000万円以上から?発生する条件を解説

相続税には基礎控除が定められており、受け継いだ財産が基礎控除内であれば相続税は発生しません。
相続税が発生する目安は、基礎控除額を超えるかどうかです。
しかし、基礎控除額を超えたといってからといって必ず課税されるわけではありません。
ここでは、相続税が発生する条件に付いて解説します。

基礎控除とは

基礎控除とは、相続税が課税されない一定額のことです。
相続財産の総額が基礎控除額以下であれば、相続税は発生しません。
ただし、現金だけでなく、不動産や土地、有価証券なども相続財産に含まれるため、すべての財産を確認したうえで判断する必要があります。
基礎控除額を超えた場合でも、すぐに多額の相続税が発生するとは限りません。
各種制度や税額控除を適用できるケースもあるため、財産の内容や法定相続人の人数を確認しましょう。

基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人」

基礎控除額は、次の計算式で求めます。

3,000万円+600万円×法定相続人の数

例えば法定相続人が2人の場合は、次のようになります。
3,000万円+600万円×2人=4,200万円
つまり、遺産総額が4,200万円以下であれば相続税は発生しません。
一方、4,200万円を超えた部分が課税対象となります。
法定相続人には配偶者や子だけでなく、ケースによっては兄弟姉妹が含まれる場合もあります。
法定相続人の人数によって基礎控除額や課税対象となる金額が変わるため、相続人の範囲を事前に確認することが大切です。

相続税がかかるかどうかの計算方法

相続税が発生するかどうかは、次の流れで計算します。
把握しておけば相続税の額を把握する際に役立つでしょう。

相続財産を合計する

まず、預貯金や土地、建物、有価証券などの財産を合計します。
一方で、借入金などの債務や葬儀費用は差し引くことができます。
生命保険金や死亡退職金には一定の非課税制度もあるため、対象となる財産の種類を確認することも大切です。
なお、相続財産には現金や預貯金、不動産、土地、有価証券、生命保険金などが含まれます
。また、生前贈与や相続時精算課税制度を利用している場合は、課税価格や税額に影響するため注意が必要です。
金融機関の残高証明書や遺言書などを一覧にして準備すると、相続手続きの流れを把握しやすくなります。

基礎控除を差し引く

相続財産の総額から、基礎控除額を差し引きます。
基礎控除額以下であれば、相続税は発生しません。

課税遺産総額を算出する

基礎控除を超えた金額が課税遺産総額となります。
その後、法定相続分に応じて各相続人の取得額を計算し、税率を適用して税額を算出します。
税率は取得する財産額に応じて段階的に高くなる仕組みです。
課税遺産総額を算出した後は、法定相続分を基準として各相続人の取得割合を計算します。
その後、税率を適用して税額を算出し、配偶者控除や税額控除など各種制度を適用することで、実際に納める税額が決まります。

相続税の対象となる財産

相続税の対象となる財産には、現金や預貯金のほか、不動産や土地、有価証券、生命保険金などがあります。
一方で、一定額まで非課税となる財産や、評価方法が異なる財産もあるため注意が必要です。
相続財産を正確に把握するには、金融機関の残高証明書や登記事項証明書などを確認し、財産を一覧にして整理すると手続きを進めやすくなります。

相続税の計算例

ここでは、実際に相続税の計算例をご紹介します。
相続税を計算する際に参考にしてください。

法定相続人が1人の場合

法定相続人が1人なら、基礎控除額は次のとおりです。
3,000万円+600万円=3,600万円
遺産総額が3,500万円なら相続税は発生しません。

例えば、5,000万円なら、3,600万円を超えた1,400万円が課税対象となります。

法定相続人が2人の場合

法定相続人が2人の場合は、基礎控除額は4,200万円です。
例えば遺産総額が4,000万円なら相続税は発生しませんが、5,000万円なら800万円が課税対象になります。

相続財産が1億円あるケース

相続財産が1億円ある場合でも、すべてに相続税がかかるわけではありません。
まず基礎控除額を差し引き、その後、法定相続分ごとに税額を計算します。
また、税額控除や各種特例を利用することで、実際の負担が軽減されるケースもあります。
例えば、法定相続人が2人の場合と3人の場合では基礎控除額が異なるため、課税対象となる金額も変わります。
1億円の財産でも、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を活用すると負担を減額できるケースもあるでしょう。
シミュレーションは目安として参考になりますが、実際の税額は評価額によって異なるため注意してください。

相続税がかからなくても申告が必要なケース

相続税が0円でも、制度を利用するために申告が必要になる場合があります。
ここでは、申告が必要なケースの一例を紹介します。

配偶者の税額軽減を利用する場合

配偶者がいる場合、相続の際に「配偶者の税額軽減」を利用できます。
この制度を適用すると、一定額までは相続税がかかりませんが、適用を受けるためには申告が必要です。

小規模宅地等の特例を適用する場合

自宅の土地などについては、小規模宅地等の特例を利用できることがあります。
この特例を利用すると土地の評価額が大きく下がるため、相続税を軽減できる可能性があります。
ただし、適用には条件があるため、事前に確認がしておきましょう。

相続税の申告の流れ

相続税の申告は、相続人の確認、相続財産の調査、遺産分割協議、申告書の作成、税務署への提出・納付という流れで進みます。
期限は相続開始を知った日の翌日から10か月以内です。
遺言書の有無の確認や、金融機関での手続きなども早めに確認しておくと、スムーズに進められます。
遺産分割が完了していない場合でも、期限内に申告が必要となるケースがあります。
手続きには時間がかかることもあるため、相続が発生したら早めに準備を進めることが大切です。

申告期限を過ぎると加算税や延滞税が発生する可能性があります。
必要書類を早めに準備し、期限内に税務署へ提出できるよう進めましょう。

相続税について相談するなら

相続税は制度が複雑なため、不安がある場合は専門家へ相談するのがおすすめです。
ここでは、おすすめの相談窓口をご紹介します。

市役所などの無料相談窓口

自治体では無料相談会を開催していることがあります。
一般的な制度や手続きについて相談したい場合は、一度確認してみるとよいでしょう。
基本無料で利用ができますが、事前に予約が必要で相談できる時間が限られているケースもあります。
また、市役所のほか、税務署や金融機関などでも無料相談を実施している場合があります。
自分の相談内容に合った相談先を選ぶことが大切です。

税理士へ相談するメリット

相続財産に土地や不動産が含まれる場合や、評価方法が複雑なケースでは税理士への相談がおすすめです。
税理士に依頼すれば、財産評価や申告書の作成だけでなく、利用できる控除や特例、節税対策について専門的なアドバイスを受けられます。
相続税はケースごとに適用できる制度が異なるため、専門家へ相談することで自分に合った方法を選びやすくなります。
税理士などの専門家へ相談すれば、自分のケースに該当する特例や節税対策を確認できるほか、申告書の作成、提出、確定申告に関する相談まで対応してもらえる点が大きなメリットです。
一般的な制度については、市役所や税務署、金融機関の無料相談を利用する方法もあります。

また、相続全体の資産設計について相談したい場合は、ファイナンシャルプランナーへ相談する方法もあります。
ただし、相続税の申告書作成や税務代理は税理士のみが対応できるので注意しましょう

相続が発生した際に知っておきたいポイント

相続税については、「3,000万円を超えたら必ず課税される」「相続税が0円なら何もしなくてよい」といった誤解も少なくありません。
制度を正しく理解していないと、申告漏れや手続きの遅れにつながる可能性があります。ここでは、相続が発生した際に知っておきたいポイントを紹介します。

3,000万円を超えたら必ず相続税がかかるわけではない

相続税が発生するかどうかは、「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算する基礎控除額を超えるかどうかで決まります。
そのため、遺産総額が3,000万円を超えていても、法定相続人の人数によっては相続税が発生しないケースがあります。
基礎控除額は法定相続人の人数によって異なるため、遺産総額だけを目安に判断するのではなく、自分のケースに当てはめて計算することが大切です。

相続税が0円でも申告が必要な場合がある

配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を適用する場合は、相続税が発生しなくても申告が必要です。
制度を利用するには期限内に申告書を提出しなければならないため、「税額が0円だから申告しなくてよい」と判断しないよう注意しましょう。
配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を利用する場合は、税額が0円でも期限内の申告が必要です。
制度を正しく利用するためにも、適用条件を事前に確認しましょう。

特例や控除を活用すると税負担を軽減できる

相続税には、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例など、税負担を軽減できる制度があります。
利用できる制度は相続財産の内容や相続人の状況によって異なるため、自分のケースに該当するか確認し、不安がある場合は税理士などの専門家へ相談することが大切です。
なお、制度によって適用条件や減額できる金額は異なるため、内容を十分確認したうえで利用することが大切です。
不明な点があれば税理士へ相談すると安心です。

相続税に関するよくある質問

ここでは、相続税に関するよくある質問をご紹介します。

Q.相続税はいくらまでなら非課税ですか?

A. 基礎控除額を「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算し、その額以下であれば基礎控除額以内であるため、相続税は発生しません

Q. 土地や不動産だけでも相続税はかかりますか?

A. はい。土地や建物も相続財産に含まれます。そのため、現金が少なくても、財産総額が基礎控除額を超えれば課税対象となる可能性があります。

Q. 相続税の申告はいつまでに必要ですか?

A. 相続税の申告・納付期限は、相続開始を知った日の翌日から10か月以内です。
期限を過ぎると加算税や延滞税が発生する場合があるため、早めに手続きを進めましょう。

Q.生命保険金にも相続税はかかりますか?

A.生命保険金は相続税の対象ですが、「500万円×法定相続人の数」まで非課税となる場合があります。
適用条件を確認し、必要に応じて税理士へ相談しましょう。

Q.相続税のシミュレーションはできますか?

A.相続財産の総額や法定相続人の人数が分かれば、おおよその税額をシミュレーションできます。
ただし、不動産の評価額や各種控除によって結果が変わるため、参考程度に考えることが大切です。

Q. 相続税の申告書は自分で作成できますか?

A. 国税庁の作成コーナーなどを利用して作成できます。
ただし、不動産の評価や遺産分割が複雑なケースでは税理士へ相談することをおすすめします。

まとめ

相続税は、「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算した基礎控除額を超える場合に発生します。
財産の種類や法定相続人の人数、遺産分割の方法によって税額は異なるため、制度の概要を理解し、自分が課税対象かどうか確認することが大切です。不安がある場合は、市役所などの無料相談窓口や税理士などの専門家を活用し、期限内に準備を進めることで安心して相続手続きを行えるでしょう。

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