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シングルマザーが亡くなったら親権はどうなる?

2025年06月08日

未成年の親は親権を持っており、未成年者を保護する役割があります。

しかし、離婚してシングルマザーとなっている人が亡くなった場合、子どもの親権はどうなるのでしょうか。当記事ではシングルマザーが亡くなった時の親権の考え方について解説します。

親権とは

まず初めに親権について解説します。親権は子に対する監護や教育などに対する権限と義務であり、親として子どもが育つために教育を受けさせる義務があり、戸籍上の子の親である夫婦がともに親権を持ちます。

また、財産的な面でも子どもを守る義務があり、金融機関の預貯金などの引き出しは親権者が子どもの代わりに行うことができます。

親権とは非常に重要な権利と義務であり、親権者が死亡しても、ずっと不在のままということは避ける必要があるのです。

シングルマザーが亡くなった際の親権

唯一の親権者となっていた母親が亡くなった際の親権は未成年被後見人の親族が地域の管轄の家庭裁判所に申請を行い、家庭裁判所が選任した者が未成年者後見人となり、子の監護や財産の管理などの役割を果たすことになります。

通常は未成年者の祖父母や離婚して親権を持っていなかった実の親が親権を持つことになりますが、元夫が自動的に親権を持つわけではありません。

家庭裁判所は経済状況や生活の環境などの情報を調査し、確認のうえ最適と思われる人を親権者や後見人として指定します。あくまでこの利益を優先し、選任されることになります。

親権者は遺言で指定することも可能

シングルマザーの人が亡くなってからの親権者は親族の請求により、家庭裁判所が行うことになりますが、事前に遺言を作成して、指定しておくことも可能です。

離婚した元夫には親権を渡したくないという場合には遺言書で指定しておくとよいでしょう。ただし、親権者は親族の希望により変更することが可能です。そのため、元夫が親権者変更の申立を行う可能性があります。

実の父親である元夫から親権者変更の申請があった場合は、この意思や生活環境を確認し、誰が親権者となるのが、子どもの保護につながるかを検討し、裁判所が変更可否を判断します。

不安な点がある場合は専門家に相談を

相続が発生するとそれぞれの家庭の事情にあわせてさまざまな対応を行う必要があります。相続は制度も複雑で、知識もなく、慣れないことも多く、未成年の相続人がいる場合は、忙しい中で特に大変な手続きを行っていくことになります。

上記のような親権を巡ってトラブルになると解決することが難しいです。不安がある場合は早めに弁護士や司法書士など資格を持つ法律事務所に所属する専門家に相談し、サポートを受けて手続きを進めることを検討してもよいでしょう。専門家に相談する時は財産の内容や家族の状況を伝えておくと良いでしょう。

また、預貯金や不動産など財産の一覧を作成し、基礎控除を超える財産を保有していた場合は相続開始から10ヶ月以内に相続税の申告が必要となります。相続税の申告が必要な場合は、期限もありますので、特に早めから相談し手続きを進めるようにしましょう。

広島相続税相談テラスでは、遺産相続に関するあらゆるお悩みや問題を解決しております。初回の面談はサービスで無料で対応しておりますので、電話やメール等でお気軽にご連絡ください。

筆者情報

氏名:山根 謙二 (やまね けんじ)

資格:税理士(税理士登録番号92527号)
   行政書士(行政書士登録番号18342346号)
   相続手続カウンセラ-

専門分野:相続税、事業承継

出身:広島県廿日市市

趣味:ゴルフ、旅行(海の綺麗な所)

お客様に一言:相続の事なら何でもご相談下さい