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空き家を相続した人必見!譲渡所得の特別控除について解説

2023年06月11日

相続にはさまざまな特例がありますが、相続で取得した空き家を売却した際に適用できる特例があることをご存知でしょうか。今回は空き家を売却した際の特例について解説します。

特例の概要

まずは相続した空き家を売却した際の特例について概要を解説します。

特例を利用することで、被相続人が住宅として利用してた土地・家屋を売却した際に譲渡所得の金額から3,000万円の特別控除を受けることができます。延長される可能性もありますが、この特例の適用期限は令和5年12月31日までとなっています。

不動産を売却した際は、売却益について確定申告により、譲渡所得の申告をする必要がありますが、特例を利用することで、売却した際の譲渡所得から差し引くことができますので、譲渡所得が3,000万以内であれば、所得税がかかることはありません。

対象となるのは以下3つの条件にすべて満たす、遺贈を受けた被相続人が居住していた家屋とその敷地です。

【対象となる物件の要件】

①昭和56年5月31日以前に建築されたこと
②区分所有建物登記がされていないこと
③相続開始の直前において被相続人で自宅として一人暮らししていたこと

平成31年度の税制改正により、現在の法律では有料老人ホームに入居していたとしても、要介護認定を受け、死亡の直前までホームに入居しているという条件を満たせば、特例の利用が認められるように改正されています。

【特例を受けるための要件】

①相続から譲渡の時まで、事業等で他人に貸し付けていないこと
②譲渡の時に一定の耐震基準を満たすもの
③相続開始以後3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すること
④売却価格が1億円以下のもの

特例を利用する際の注意点

特例を利用する際の注意点について解説しておきます。

取得費加算の特例とは選択適用

相続した不動産を売却した際に、相続税として支払った税金を購入金額等の取得費として加算する特例がありますが、3,000万円特別控除とは選択適用となります。多くの場合、3,000万円特別控除を適用した方が有利ですので、3,000万円特別控除を利用できる場合はこちらを利用するようにしましょう。

共有していた部分については特例が利用できない

相続発生前から被相続人と相続人で共有していた場合、被相続人が保有しており、相続により取得した部分についてしか、本特例を受けることはできません。

取り壊しは引き渡しまでに完了させる必要がある

建物を取り壊して売却する場合、引き渡しまでに完了させておく必要があります。買主側が取り壊すことを条件に売却するケースもあります。売買契約の際に、取り壊しの時期や費用についてしっかりと買主側と交渉してトラブルが無いようにしましょう。

配分を決めておくことも重要

本特例は相続する際ではなく、相続した後に売却する際の譲渡所得について優遇を受けることができる制度です。特例を受けるためには売却する必要がありますが、遺産の配分によっては相続人間で揉めて売却ができないケースもあります。被相続人の自宅についてはいずれ売却するとしても、親が住んでいた家をすぐに売ることに抵抗がある人と、すぐに売ってしまいたいと考える人がいるものです。

特例を利用するためには、共有にならないように財産配分を決めておくとよいでしょう。財産配分を決める場合、それぞれの相続人が取得する額を確認するために保有している資産を一覧の表として作成し、検討することをおすすめします。不動産は所有するだけで、固定資産税がかかりますし、管理面でもさまざまな対応が必要です。

遺言書を作成しておくことで、より確実に財産配分を決めることが可能です。親族間で争いになりそうな場合は遺言を作成しておくようにしましょう。

相続のお悩みは税理士に相談を

相続はさまざまな特例が設けられています。不動産に関する制度は多く、小規模宅地の特例なども特例の適用を受けることで大きく税額を軽減することができます。しかし、不動産に関する特例は条件が複雑で添付する書類も多いため、誤った情報を持ってしまい、特例を適用できない人も多くいます。

相続開始時は金融機関の手続きや不動産の登記など、何かと忙しく、10ヶ月と相続税の申告期限も短いため、自分で申告することが難しい場合は税理士に相談するようにしましょう。税理士は税金のプロではありますが、税理士にも専門分野があります。法人税を専門としている税理士は相続税には詳しくないケースもありますので、相続に関する相談については、相続税や贈与税の申告実績が豊富な税理士に相談するようにしましょう。

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筆者情報

氏名:山根 謙二 (やまね けんじ)

資格:税理士(税理士登録番号92527号)
   行政書士(行政書士登録番号18342346号)
   相続手続カウンセラ-

専門分野:相続税、事業承継

出身:広島県廿日市市

趣味:ゴルフ、旅行(海の綺麗な所)

お客様に一言:相続の事なら何でもご相談下さい