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相続税の税務調査は相続人全員で対応しなければならない?

2022年01月04日

被相続人の財産の総額が基礎控除以下の場合、相続税の申告は不要ですが、基礎控除を超える財産を持つ場合、申告が必要になります。場合によっては税務調査に入られる可能性もあります。

相続税の税務調査に入られると、全員で対応しなければならない?」などの疑問をいだいていませんか。面倒な印象があるため、できれば対応したくないと考える方は多いでしょう。気持ちはわかりますが、対応方法により罰則などに違いが生じることがあるため、慎重に検討しなければなりません。

相続税の税務調査とは相続税の申告書を提出した後、財産の漏れや評価方法など内容に誤りがないか税務署が調査を行うものです。税務調査が入った時は税理士に相談して対策を考えなければいけません。

この記事では、税務調査に誰が対応するべきか、どのようなときに調査の対象になりやすいかを解説しています。以下の情報を参考にすれば、適切に対応できるようになるはずです。税務調査が心配な方は参考にしてください。

原則全員立ち会う必要がある

相続税の税務調査は、すべての相続人が立ち会いを求められます。何かしらの事情で立ち会えない相続人がいる場合は、全員で立ち会わなくても構いません。
具体的には、相続人が高齢なうえ遠方に居住しているため立ち会いが難しい、法定相続分を相続していても小さな子どもが相続人で対応が難しいなどが考えられます。

以上からわかる通り、原則すべての相続人の立ち会いを必要としますが、何かしらの事情がある場合は事情に応じて対処できます。ただし、被相続人が亡くなる前に通帳を管理していた方、被相続人の銀行口座から葬儀費用を引き出した方は立ち会いを求められるケースが多いでしょう。
相続人が一人も立ち会えない場合は、代表者が立ち会うことになります。代表となる人が1人立ち会えばいいと思っている方も多いと思いますが、他の相続人も原則立ち会う必要があるということは覚えておきましょう。

なぜ税務調査が来てしまうのか

税務署は、被相続人のおおよその財産の額を把握することが可能です。土地や過去の収入など財産を把握するための資料(不動産の固定資産税課税明細書、確定申告書、預金通帳など)を保管しているからです。

したがって、想定される相続税額と納税額に差がある場合、税務調査の対象になる恐れがあります。具体的には、税務署が机上調査をして申告漏れなどが疑われるときに税務調査の対象になるのです。例えば、確定申告によって多額の収入があるにもかかわらず、わずかな財産であると申告されているケースは実際とは異なる申告がされていると税務署から疑われる可能性が高いでしょう。すべての人に同じように調査をしていくわけではないのです。

尚、税務調査のリスクは相続財産の大きさと比例すると考えられています。財産が多ければ多いほど、申告漏れの税額も大きくなる傾向があるので、税務調査に入られる可能性は高いといえるでしょう。また、税理士に手続きや相続税の計算を依頼し、期限内に申告したからといって必ず税務調査が来ないというわけではありません。

ちなみに、相続税の申告は各相続人が個別に行えます。ただし、別々に申告すると、齟齬が生じて税務調査の対象になることがあります。別々に申告する場合は、事前にすり合わせを行っておく必要があるでしょう。

税務調査の対象にならないための対策を

相続税における税務調査の対象について解説しました。基本的には、全員で対応することになりますが、何かしらの事情がある場合は対応できる方だけでも構いません。複数の相続人がそれぞれで別々に申告すると齟齬が生じやすいため注意が必要です。対象になりたくない場合は、全員で同じ税理士に依頼するとよいでしょう。

相続発生前3年以内の贈与は贈与税ではなく、相続税の対象となりますので、財産の申告漏れを防ぐために、配偶者や子や孫に生前に贈与をした金額を把握しておくことや、宅地や株式、生命保険など相続財産の評価額を記載した一覧表を作成し、シミュレーションしておくとよいでしょう。被相続人が死亡した後に財産を調査するとどうしても漏れがでてしまうものです。財産を把握しておくことで各種控除や小規模宅地の特例などの適用についても事前に考えておくことができます。

仏具など非課税となる一部の財産を除き、あらゆる財産が相続税の対象となりますので、相続が発生した際に取得する財産を把握するだけでも時間がかかることが多くあります。また、思わぬ財産があると協議がやり直しになることもあります。

税務調査に入られたくないという問題を解決するためには各財産をしっかりと評価し、的確な申告をするしかありません。そのためには、費用はかかりますが、税の専門家である税理士に依頼するほうがよいでしょう。自分で納税をするのではなく、税理士に依頼することでポイントをおさえて手続きを進められるため、最終的に期限に間に合わず加算税や延滞税をとられるリスクも低くなります。

税理士の知り合いや紹介してもらうことが難しい場合はホームページにアクセスして情報を集めて相続に強い税理士や税理士事務所に相談するようにしましょう。

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筆者情報

氏名:山根 謙二 (やまね けんじ)

資格:税理士(税理士登録番号92527号)
   行政書士(行政書士登録番号18342346号)
   相続手続カウンセラ-

専門分野:相続税、事業承継

出身:広島県廿日市市

趣味:ゴルフ、旅行(海の綺麗な所)

お客様に一言:相続の事なら何でもご相談下さい