孫に対する贈与でも利用できる相続時精算課税制をチェック

財産を引き継ぐに当たり、生前贈与について検討している方もいるでしょう。生前贈与の方法として「相続時精算課税制度」があります。しかし、この相続時精算課税制度は誰もがお得に利用できる制度ではないので注意が必要です。

また、誰が対象になるのかに関しても疑問に感じている方がいるのではないでしょうか。例えば「相続時精算課税制度を活用したいけれど孫も対象になるのか?」と悩んでいる方もいるはずです。

そこで、孫への贈与にも相続時精算課税制度を活用することが可能であるのかについてご紹介します。相続時精算課税制度を利用する際には、本当に利用したほうが良いのかよく考えましょう。

深く考えずに相続時精算課税制度を活用した結果、かえって損をしてしまう可能性もあります。この制度を活用したほうが良いケースについてもチェックしていきましょう。

平成27年から相続時精算課税制度が孫にも適用可能

現在、相続時精算課税制度では、孫への贈与も対象となっています。もともと、贈与を受ける受贈者として認められていたのは「20歳以上の推定相続人」でした。また、贈与する側にあたる贈与者は「65歳以上の父母」と定められていました。

ですが、平成27年に法改正があり、受贈者は「20歳以上の推定相続人または孫」と変更されています。贈与者に関しても「60歳以上の父母/祖父母」に変更されました。

中には、自分が亡くなった際には孫に財産を相続させたいと考えている方もいるでしょう。しかし、子供が健在の場合、その子供にあたる孫に相続の権利はありません。

孫に相続させるためにはその旨を記載した遺言書を作成する、孫と養子縁組をするなどの方法があります。しかし、今回ご紹介している相続時精算課税制度を活用すれば、例え子供が健在の場合でも孫に多額の生前贈与が可能です。

孫に相続時精算課税制度を利用したほうがいいケース

通常、孫に相続等で財産を渡すとそれにかかる税額が2割加算されてしまいます
※被相続人の子供がなくなっているなどの理由から孫に相続の権利が移る代襲相続人は除く。

そのような状況でも、相続時精算課税制度で得をする可能性があるのはどのようなケースでしょうか。ポイントは、相続する財産が基礎控除の範囲内に収まる場合です。

基礎控除額の金額は「3,000万円+(600万円×法定相続人の数)」です。生前贈与した分と相続財産を合わせた金額の合計が相続税の基礎控除額に収まる場合、将来、相続税はかかりません。

他にも、遺言書を作って孫に相続する形だと相続で争う可能性があるケースもあるでしょう。このようなケースでは、事前に相続時精算課税制度を活用しておいたほうが良い可能性があります。

さらに相続時精算課税制度を利用した贈与財産は贈与時の価額で相続税を計算します。そのため、将来的に値上がりする可能性が高い財産がある人などは、生前に相続時精算課税制度を利用しておくのも良いでしょう。

注意しなければならないポイントとして、相続時精算課税制度を利用しても相続税の節税効果はありませんさらに、一度使ってしまったらその後はすべての贈与財産は相続税の対象になることや、他の相続人に知られるなどのデメリットもあります。

自分のケースはお得なのか、損をしてしまうのかよく確認したうえで検討が必要です。

利用は慎重に

いかがだったでしょうか。今回は、相続時精算課税制度の特徴や利用したほうが良いケースなどをご紹介しました。

まずは、活用することが本当にお得か見極めが必要です。相続時精算課税制度による贈与税の申告手続きは、とても複雑になります。総合的に相談が可能な税理士に話を聞いてみてはいかがでしょうか。

広島相続税相談テラスでは、相続税で困っている・遺産分割に悩んでいる・生前贈与を検討しているあなたをサポートします。
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筆者情報

氏名:山根 謙二 (やまね けんじ)
資格:税理士(税理士登録番号92527号)
行政書士(行政書士登録番号18342346号)
相続手続カウンセラ-
専門分野:相続税、事業承継
出身:広島県廿日市市
趣味:ゴルフ、旅行(海の綺麗な所)
お客様に一言:相続の事なら何でもご相談下さい

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